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柳side
Aを送り届け、「じゃあ、また明日ね」と言って帰ろうとした精市を引き止めた。
「精市、お前も…なのだろう？」
すなわち、Aのことを好きなんだろ？ ということだ。
「……何のことだい？」
隠してはいるが、動揺しているな。
「自分の気持ちから逃げるのか？ 本当は気づいているのだろう？」
「……………」
「うだうだしていると俺が貰うぞ。」
まぁ、精市がどう出ようと譲る気は無いが。
「……相手が誰だろうと彼女は絶対に渡さない。…その相手が柳だとしても。」
「精市ならそう言うと思っていた。俺も容赦はしない。話は終わりだ。 また明日な。」
そう言って俺は精市と逆方向の家へと帰った。
幸村side
望月さんを送り届け、「じゃあ、また明日ね」と言って俺が帰ろうとすると、柳に引き止められた。
どうしたんだろう。
「精市、お前も…なのだろう？」
…それは望月さんのことをどう思っているのかということだろうか。
「……何のことだい？」
冷静を装っているものの、凄く動揺している。
「自分の気持ちから逃げるのか？ 本当は気づいているのだろう？」
「……………」
柳の言っていることが的確で何も言えない。
「うだうだしていると俺が貰うぞ。」
……俺はついさっき 自分の気持ちに気づいたばかりだし、その気持ちが確かなものかよくわからない。
でも、望月さんを柳に取られるのはなんというか…………嫌だ。
だから……
「……相手が誰だろうと彼女は絶対に渡さない。…その相手が柳だとしても。」
俺がそう言うと柳はﾌｯと笑い
「精市ならそう言うと思っていた。俺も容赦はしない。話は終わりだ。 また明日な。」
そう言って帰っていった。
「…負けられないな……」
そう呟き、家へと帰った。
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作者名：抹茶きなこ餅 | 作成日時：2017年1月30日 17時
