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季節は梅雨に入った6月上旬。
放課後の生徒会室で書類に目を通したり、芸術鑑賞会の観劇候補案をまとめたりしていた。
外は珍しく晴れ。
期末テスト対策の勉強で昨日 夜遅くまで起きていたからか、とてつもなく眠い。
そんな事もあってか、そこまで多くない仕事なのに全く進まない。
少しだけ寝ようと思い目を閉じた。
柳side
練習が終わり、一息つく。
ずっと生徒会室の電気がついているのが気になっていると、精市が話しかけてきた。
「柳、生徒会室の明かりがずっとついてるんだけど何か知らないかい?」
どうやら精市も同じことを考えていたようだ。
「俺が様子を見てこようか?」
そう言う精市に
「いや、俺が行こう。俺は生徒会書記だからな。」
そう言って、望月に何かあったんじゃないかと思い、部室を飛び出して生徒会室へと急いだ。
バンッ!! と勢いよくドアを開け中に入る。
望月のことが心配で仕方なかった。
望月は……寝ているようだ。
揺さぶりながら名前を呼ぶこと数回。
望月は目を覚ました。
*
書類を片付けて帰り支度を始めた望月に話しかけた。
「望月、お前のことを名前で呼んでもいいか?」
『へ? いいですけど…』
何故このタイミングで? というような顔をしてるな。
「急にすまない。なかなか言えなかったんだ。 …それで、A 俺のことも名前で呼んでくれないか?」
『え…あ……じ、じゃあ…蓮二、君……?』
「呼び捨てで」
『蓮二……?』
照れながら言う君はホントに可愛らしい。
「あぁ、これからもよろしくなA じゃあ、帰るか。」
それから、俺は制服に着替えて、Aと精市と帰ることになった。
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作者名:抹茶きなこ餅 | 作成日時:2017年1月30日 17時