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3話 ページ4

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『いやぁ、災難だったねぇ君達…はっ、これ選別の邪魔しちゃった!?怒られる!?』


笑ったかと思うと顔を青ざめ、ふるふると震え出す少女に錆兎と真菰は驚きを隠せなかった。


真「えと…助けてくれた、のかな……ありがとう、ございます…?」


そう真菰が言い切ると少女はぱぁっと笑顔を輝かせこう言った。


『ううん、いいんだよ!僕がこうしたかっただけ!』


にこにこと笑っているその姿には先程の事が夢であったのではないかと思わせるくらいに雰囲気が変わっている。


錆「助けてくれた事には感謝する、然し…お前は、鬼、なのだろう?何故俺達を助けた」

『ん〜…助けたかったから、じゃ駄目かな?』


そう言って二人を見る目は嘘をついているようには見えない。


錆「そうか……助かった」


最後に小さく呟いた言葉は目の前の少女に届いたのかは分からなかった。
然し、少女は口元にふわりと笑みを浮かべていた。

──────────────────

義「─ッ、錆兎!真菰!無事だった、か、……其奴は、誰だ」


一つ結びが特徴的な少年は錆兎と真菰を見た瞬間目を見開き駆け寄ろうとしたが、後ろのAに気付き眉をひそめ、一気に警戒を強める。


義「其奴は…鬼、だろう、何故此処にいる…ッ」


腰の刀に手を掛けながら怒気を孕ませた声でAを睨んでいる。


錆「義勇、この人は俺達を助けてくれた人だ、一応信頼はできる…多分」

真「うん、命の恩人だよ」


二人がそう言うと義勇はゆっくりと刀から手を離し、そうか、と呟いた。


『あ…名乗ってなかったよね、僕はA!よろしくね!』


にっこりと微笑む姿はどう見てもただの少女のようだった。


真「そっかぁ、私は真菰、こっちの助けてくれた方が錆兎、こっちが義勇だよ」

錆「…宜しく」

義「…」


三人はそれぞれの反応を示し、ゆっくりと微笑んだ。


『それじゃ、僕は帰るね〜それじゃまた…って、真菰ちゃん?』

真「真菰でいいよ、それよりA、うちに来ないかな?」


真菰はAの着物の袖をくいっと引っ張りそう問いかける。


『えー…邪魔にならないかな?大丈夫?』

錆「お礼もしたいしな…鱗滝さんには俺から説明しておこう、義勇は何かあるか?」

義「…ない。」


そんなこんなでAは鱗滝家へお邪魔することになった。


『(鱗滝さん、元気かなぁ…)』

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ゆりか(プロフ) - お話終わりなんですか?(TT) (2020年8月17日 22時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
みたゃらしちゃ(プロフ) - きのみさん» ありがとうございます!! (2019年9月16日 20時) (レス) id: 677809eb29 (このIDを非表示/違反報告)
きのみ(プロフ) - 夢主ちゃんかわゆす (2019年9月16日 20時) (レス) id: b48d9d3d8e (このIDを非表示/違反報告)
きのみ(プロフ) - シリアスものんびりもどっちも好きなので大丈夫です (2019年9月16日 15時) (レス) id: b48d9d3d8e (このIDを非表示/違反報告)
みたゃらしちゃ(プロフ) - きのみさん» ひゃぁぁもうなんか、、好きです…これからも精一杯書かせて頂きます…(´;ω;`) (2019年9月16日 13時) (レス) id: 677809eb29 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みたゃらしちゃ | 作成日時:2019年9月14日 22時

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