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11話 ページ15




ふと、小鳥のさえずりで目を覚ます。
隣では真菰が僕を抱きしめて寝ていた。


『(起こしちゃうのは悪いか…)』

ゆっくりと手を解き起こさないようにそっと抜け出──

義「…起きたのか…」


急に声を掛けられたことに驚きつつ声のした方を見る。


『おはよう、義勇』


義勇はぼうっとAを見つめていたかと思うと唐突に、


義「…来い。」


と、腕を引っ張られすっぽりと布団の中で抱き締められる。


『え…っと…義勇…さん…??之は…』


なんとなく気恥ずかしさから下を向き、何故か敬語になってしまう。


義「おまえは…あたたかい、な……」

義勇は舌っ足らずな声でAに話しかけ撫でていたが
やがて、うとうとしながら再度眠りについた。


『(かお、あつい……)』

一人顔を赤くさせ義勇の腕の中ですっぽりと収まるAだった。





目の前の光景は一体何なのだろう。
義勇が正座させられ笑顔の真菰から叱責を受けている。


義「悪かった、寝惚けていたんだ…」

真「それで通用すると思っているの?」


錆「(真菰の後ろに般若が見えるのは気の所為か…?)」


真菰は絶対怒らせては行けないのだと学んだ二人であった。




ふと、鱗滝からAと呼ばれる。


鱗「最終選別が終わったからと言って鍛錬を怠って良い訳では無い、A、是非此奴らに稽古をつけてやってくれないか」

『勿論良いけど…僕でいいの?』

鱗「嗚呼、思い切りやってくれ」


思い切り、ねぇ…と、思案するAであった。




『さて、これから真菰は鱗滝さんと鬼ごっこ、義勇と錆兎の二人は僕と腕相撲を遣ってもらうよ!』


唐突な申し出に三人は驚きを隠せない。


真「分かった…次は私も参加させてね」


真菰は少し不機嫌そうに頬を膨らませ、そう言った。

『うんうん、約束ね?』


Aがそうにっこり微笑むと真菰は鱗滝の方へ走っていった。


義「腕相撲とは…何をすればいいんだ」

『腕相撲をして僕に勝つまでやる、勿論双方手加減は無しでね!勝ったら今日はおしまい』

錆「(それだけでいいのか…)では、俺から行かせてもらおう」


錆兎はさっと腕を出して腕相撲の体制をとる。

義「俺が審判をやろう」


双方が手を組み、義勇が合図する。

義「用意…始めっ!」


だぁんと、周りに鈍く大きい音が響いた。





錆「…?…???」





錆兎は何が起こったか全く分からず ぽかーん と放心状態だった。

結果は、Aの秒勝ちだった。

12話→←作者の閑話3(作者の感謝と謝罪)(出来れば読んで欲しいです)



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ゆりか(プロフ) - お話終わりなんですか?(TT) (2020年8月17日 22時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
みたゃらしちゃ(プロフ) - きのみさん» ありがとうございます!! (2019年9月16日 20時) (レス) id: 677809eb29 (このIDを非表示/違反報告)
きのみ(プロフ) - 夢主ちゃんかわゆす (2019年9月16日 20時) (レス) id: b48d9d3d8e (このIDを非表示/違反報告)
きのみ(プロフ) - シリアスものんびりもどっちも好きなので大丈夫です (2019年9月16日 15時) (レス) id: b48d9d3d8e (このIDを非表示/違反報告)
みたゃらしちゃ(プロフ) - きのみさん» ひゃぁぁもうなんか、、好きです…これからも精一杯書かせて頂きます…(´;ω;`) (2019年9月16日 13時) (レス) id: 677809eb29 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みたゃらしちゃ | 作成日時:2019年9月14日 22時

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