【鬼滅の刃】あほの呼吸【魔法少女】

なたぐもやま ページ19

善逸 視点


気がつくと俺の体はボロボロで

たら下げられた家に叩きつけられていた


嗚呼
俺もう死ぬんだ


鬼殺隊に入ってから何度めになるかわからない言葉を心の中でぼやいた

せめて死ぬ前に可愛い女の子と結婚したかったなあ









リン




酷く澄んだ鈴の音が聞こえた

今まで考えていた余計な思惑が全て掻き消される




聴いたことのないくらい綺麗な音がする




お迎えか




そう思えるほどに綺麗だったこの世のものとは思えないほどに



ふと

手に温もりを感じた





動かない体を無理やり動かす



疲労よりも好奇心が勝ったのだ


こんな音を出す人を目に焼き付けたかった









天女様だ⁉⁉









筋の通った小さい鼻



形の良い唇は弧を描き





後ろの月によく映える艶のある黒髪がなびく



なによりも





その月に負けないくらい

いやそれ以上に輝く金色の瞳がこちらを見据えていた




そしてにっこり笑うと

『お兄ちゃんを助けてくれてありがとう』

そう言った

鈴のなるような声とはまさにこの事




少し強めの風が吹き髪で一時的に視界が遮られる



髪？！？！


邪魔だよ？！



さっき禿げたくないとか言ったけどさ！！

今だけは禿げたい！！！！






気づくと其処には天女様は居なかった







髪ぃ''ぃ''ぃ''ぃ''！？！？！？(汚い高温)

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