26話 ページ28
『『『カッコええ〜っ!』』』
『やっぱり試合は一味ちゃうな!』
『大学生にも負けとらんなっ…!』
萩野「治くんホンマにかっこええ…っ!」
大好きな治さんを拝めて
涙ながらに喜んでいる我友を
横目に私は端で見守っている
A(クルミちゃん嬉そ
よかったよかった)
侑「ナイスキー!」
A(………あっ、侑さんだ)
バレーしてるときはやっぱり
雰囲気とか変わるんだ
…セッター?なのかな
トスも完璧だけど
サーブも強いしコース狙ってるし
『しぃっ!侑がサーブ打つで!』
A(し、静かにするんだ)なるほど…
「………」
ボールを上げる前の静寂
助走の軽やかさ
そして
あの、生き生きとした表情
A「すごっ……!」
「!!」バッ
侑「!」
アウトになってしまった
どうしようサーブを打つ前に
喋っちゃった………
絶対に集中切らしちゃったよね
私のせいだどうすれば
『ホンマありえんわ』
『アンタ邪魔しに来たんなら
さっさと帰りぃ
チッ………ホンマ迷惑』
『さっさと帰れや』
A「すっ、すみません」
萩野「ちょっ…!」
A「侑さん、すみませんでした」
侑「………」
A「やらかした………」
萩野「大丈夫やって!
たった一本ミスっただけやろ?
そんくらい平気とちゃう」
たかが一本
その一本のサーブに彼は
どれだけの心を込めていただろう
それを私の気の緩みが殺してしまった
A「………バカだな、私って」
萩野「大丈夫、ちゃんと謝りぃ」
A「うん………」
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作者名:ぽてとふらい | 作成日時:2018年9月17日 22時