【BL】家政夫を攻略するのは難しい【オリジナル】

二十八仕事 ページ30

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そして、3匹の猫達は久世家の家族となった。
双葉は、3匹一気に飼う久世の勢いに感心していた。

もちろん、あの後病院へ行き、病気のチェックや去勢手術をした。
病気は特に持っていなかったし、手術も猫達が大人しかったのですぐに済んだ。
獣医も野良なのに珍しい、と零していた。

そして、双葉は久世が仕事やらでいない間の猫の世話も家政夫としてすることになった。
別に家政夫の仕事でなくとも、双葉は猫に世話を焼くつもりではあったが。

「にゃー」
「もう少し待ってねー」
「なぁーー」
「もー少しだから」

毎日の食事は双葉が用意しているため、猫達に飯くれる人、と認識された悲しき双葉は今日もご飯を催促されていた。


「おかしくないか？」
「へ？ 何が、ですか…？」
「お前の方が猫に好かれている気がする」

そして、ある日の晩、久世に文句を言われた。
不機嫌そうな久世に一瞬ビクリとしたものの、猫の話題で多少は緊張感が抜けた双葉は、この話から逸れる方法を考える。

実はこの文句、今日だけではなかった。
この3匹の猫達を飼ってから早1週間。
文句を言われるようになってから早4日。
話題を逸らすことを覚えてから早2日。

双葉は猫と久世との板挟みに苦笑いを零した。

結局今日も話題を逸らすことは出来た。


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