今日:17 hit、昨日:10 hit、合計:780 hit
小｜中｜大
story15 ページ18
「………。」
手の中にある、小さな紙。
全国模試、試験結果。
《暁(なまえ)さま、全国101位。》
そう書いてある。
足が震える、怖気と絶望で涙が出てくる。
初めて、50位を下回った。
母はなんというだろう。
『勉強したの？貴女はサボり魔？』
『こんな無能に育てた覚えはありません。』
『もっと出来るでしょうに。勿体無い。』
昔、初めて模試を受けた時の記憶。
母は初めて私を軽蔑した。
あの時の異物を見る目は忘れられない。
「………ぁ。」
偏差値、71。充分高いのに。
これでは満足ならないのだろうか？
ぐるぐると不安、恐怖、絶望が、
胃の中で暴れて気持ち悪い。
段々、足がよろめいてきた。
もう、ダメだ。
「(なまえ)！」
最後に聞いたのは、彰人の声だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：廻慧 | 作成日時：2023年8月22日 17時
