優しさに呪われて。 (ページ16)

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やっぱり、負けられない。

従妹が物凄く成長していた。

私だって、負けたくない。

………何に？

「ぁ、また、分からない……。」

そうだ、セカイ。

セカイに行けば何か分かるかも。

untitledを押して、光に包まれる。

「……っ、眩しい？」

目を開くと、夜明けのセカイ。

でも、前より明るい……？

「あ、(なまえ)………。」

「ミク……っ！？」

あれ、ミクってこんなに明るい目だった？

なんで、こんなに全てが明るくなってるの？

「み、ミク……これは一体……？」

「(なまえ)が想いを、見つけかけてるだけ。」

「ぇ……？」

「明るい、希望を見つけた、はず。」

「希望……？」

なに、希望って。

「見つけたんでしょ？
自分を心配してくれる人、
自分に火をつけてくれる人。
それは全部、(なまえ)の想いに繋がるから。」

「私の想いに……？」

「うん。」

私の横に腰をかけて目を瞑るミク。

彼女の顔は、前より。

ずっと穏やかで安堵の笑顔が浮かんでいた。