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〜廉side〜
ガチャッ
「ただいま〜」
真っ暗な部屋に、声をかけてみるけど返事はなくて。
「A〜?どこ?おらん??」
妙に胸騒ぎがして、時計を見るともう日が変わる頃。
ハローワークに行くだけならありえへん時間。
再会した日のことが、頭を過る。
「…っ、A…!!」
こんなことなら、帰ってくる前に電話しとけばよかった。
急いで携帯を見ると、やっぱり着信もLINEもない。
最近やつれてきてたこともあって、心配が増していく。
傷病手当を利用してる間は仕事できんからって一人で抱え込んで、
なんか私ニートみたいで自分が嫌になるって塞ぎ込む。
そんな姿を見てたのに、俺気づいてやれんかった。
《もしもし?どうしたん?》
電話の声は意外にも明るくて、
《A、誰と電話してるねん〜》
男の声も聞こえてくる。
「家、おらんから。てかその男誰?」
Aに限って浮気はないやろうけど、ハローワークとしか聞いてなかったから不信感がある。
《俺、彼氏っす〜》
なんて能天気な声に、モヤモヤが膨らんでいく。
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鈴翔(プロフ) - お気に入り登録、評価ありがとうございます!お気に入りの場面などありましたらいいねしていただけると嬉しいです。皆さんはどんな廉くんが好きですか?もし良ければコメントで教えてください(*˙︶˙*)ノ゙ (2022年8月31日 4時) (レス) id: 720bac2a79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴翔 | 作成日時:2022年8月29日 22時