とある少女の物語

(実鈴side) ページ38

姉さんが血鬼術を使うとき違和感を感じた。
まるで姉さんが血鬼術に飲み込まれるような

うっかり刀を握る手が緩くなったとき姉さんに刀を奪われる

さて、どうしようか…

琴子「さて、どうするの？投降する？」

私の刀を後ろに放り投げた姉さんは弓矢を構えてこちらをロックオンしている

実鈴「私がすると思ってるの？」

姿勢を低くする

琴子「だろうね。じゃあ確認もしたし容赦はしないよ」

それと同時に矢がこちらへ飛んでくる

私はそれを唯一の取り柄のすばしっこさでなんとか避ける

実鈴「ひぇ〜、危ない危ない！」

そう言いながら私が取り出すのは刀身の長さ30cmの短刀

その短刀をサイズ感が合わなくてFITしない鞘に軽く仕舞い左足を大きく下げる

ﾊﾟﾝｯ

矢が放たれる音がする

しかし私は焦らずに呼吸する


氷の呼吸 伍ノ型 氷結一閃


私の中の最速の技を使って放たれた矢を斬り姉さんの背後を取る

琴子「みたことない…技…」

いつの間にか刀に持ち替えていた姉さんがそうつぶやく

実鈴「まぁそりゃ最近善逸に習ったからね」

短刀を専用のカバーをして胸ポケットに仕舞い落ちていた自分の刀の刀身を踏んで自分の手の高さまで持ってくる

実鈴「刀をその辺に転がしていたのが駄目だったね。さて…一つ質問に答えてもらっていい？」


貴女は本当に人間？


血鬼術に蝕まれていっているであろう姉さんを見て私はそう問いかける


　 (作成者︙実鈴)

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