【wrwrd!】表裏一体 (ページ35)

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「二人とも、今日はゆっくり休み？な？」

あの後、コネシマとともに帝国兵の男を…いや、コネシマの元友人を埋葬し、当初の目的である、村の人達からの協力を得る約束を達成し拠点へ戻った。
拠点に帰ってすぐ、今日のことをロボロを通じてグルッペンに報告した。
あの戦いを通信機越しで聞いていたロボロに注意を受けたものの、事情を理解してくれた彼はコネシマを必要以上に責めることはなかった。

「あいつは、俺を妬んでいたのかもしれんな…」

俺はベガの気持ちに気づいてやれなかった

いつも一歩先を行くコネシマに、彼はいつも追いつこうとしていた。けれど、差はどんどん開くばかり
次第にコネシマとの距離も遠ざかっていった。
こうして迎えた最期までコネシマと彼の距離は縮まることはなかった。

私は、二人の戦いに水を刺したことを謝罪した

「最終的に俺がベガにトドメを指したんや、Aが謝る必要はないで」

それに…

「それに？」

「もう二度とこんなことが起きひんように、俺があいつのことを背負っていくわ」

じゃ、Aは休んどけよ、とコネシマは一言残し、背を向けてどこかへ行こうとした

「コネシマ？！あなたは休まないの？」

コネシマは振り返った

「今めっちゃ身体が動かしたい気分なんよ」

また一言発してから、今度こそコネシマは去ってしまった。

「分身の制御するため…かしら？」

彼の分身は私たちと比べ、わかりやすいものではなかった。狂犬(マッドドッグ)という力は、一時的に身体能力を上昇させるものであり、彼の五感、第六感が鋭くなる。しかしその代償に、我を失ってしまうのだ。彼はこの力を完全にものにするために毎日訓練していたのだろう。

・

コネシマに休めと言われたものの、ただ寝るのにはまだ早い時間すぎる。拠点内の構造をまだ把握しきれていないのは不味いと思った私は自室を後にした。

「地図があれば、まだ…」

情けないことを吐きながら、コツコツと廊下を歩いていく。今私がいる4階、この辺りはそれぞれの自室があるフロア、いわゆる宿舎の役割を持っている。
3階へ続く階段は簡単に見つかった。3階にはロボロがよくいるセキュリティー管理室や情報処理室、会議室と書斎があるのが分かった。3階は主に情報に関係する部屋が多いようだ。
2階に降りて、直ぐに目に入るのは…

「武器庫…」

私はカードキーをかざし、中へと足を運んだ。