ep．14 ページ16
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『はー、ねぇ奏斗くん！別にデコピンする必要なかったくない！？』
私は今、ちょーっと怒っている、
だって一緒に帰るの忘れてたくらいよくない！？
「ごめんて、そんな痛かった？」
『もちろん！あんた、自分の力ちゃんと把握してなよ〜！！』
私は額を抑えて言う。
ほんとに力加減分かってないんだから！なんて思っていると、
「悪かったって、ちょっと手どけて」
『ん？』
私は奏斗くんに従って額から手をどかすと、
ちゅっ……
軽快なリップ音が鳴る。
それとともに私の額に柔らかい感覚が届く。
『へぁ……？？』
「これで、痛くなくなったっしょ」
なんと、奏斗くんは私の額にキスしていた。
は、はあああああああ！？！？
何だよ！この人、手慣れすぎじゃない…？
ちょっと、もやっとするって！
「そんなむすっとした顔しないでってー」
『だって、なんか手慣れてるじゃん……』
え、待って…私めっちゃ恥ずかしいこと言ってる…！？
あ、やば……奏斗くん、めっちゃにこにこだ…
「え〜？それって嫉妬してるってこと〜？」
『うるさい、してないし！』
「してるでしょ！大丈夫、僕はずっとAのこと好きだから」
あー！！この人ー！
さずがにドキドキするって…
『てか、奏斗くん…モテるじゃん、別に私じゃなくてもよくない？』
「何言ってんの、Aだからいいんじゃん、」
うわああ、この人と居ると、可笑しくなりそう……
ずるいよ奏斗くん…！
『あ、家着いたし帰るねーばいばい！』
「また明日ー！」
明日の学校が少し楽しみになった。
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作者名：おあ | 作成日時：2024年3月22日 21時
