ep．1 ページ2
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好きな春も、今は少しうんざりする季節になってる。
今は高校の校門前、素敵な花の飾りと、白い看板に書かれた［入学式］の文字。
今日は私の高校入学の日。
ま、私一応コミュ障ではないし！友達ちゃちゃっと作って青春を謳歌しよう！
校門に入るなり案内されたのはクラス表の前、最初は中学校での成績、人間関係なのどを吟味して決められるらしい。
私はーーーーーー、あ、1組だ。
そして1組と書かれた方へ歩いていく。
生徒数は、4組分でまぁまぁ多い。
友達ができない心配はないだろう。
私は教室へ入り、ペンケースとお気に入りのメモ帳を出す。
他にバッグに物は入ってないのでこれ以上準備する物はないが…
黒板には8:30体育館移動
と書いてある。それまで暇を潰さなきゃいけないが、何をしよう
スマホいじっててもなんか雰囲気悪いし、……うーん、
そうだ！メモ帳に落書きでもしちゃお！
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「あの…、！」
『…はい、！？』
いきなり話しかけられた勢いでペンを落としてしまった。
やばばばば、…待って、人と話すのってこんな緊張したっけ、
声の主は落としたペンを拾ってくれる。
「あ、驚かせてすみません！素敵な絵を描いてるな〜なんて思って、友達とか、なれればなんて思って話開けにきたんですけど、」
『へっ！友達なってくれるんですか…！
私でよければなんぼでもなりますよ！』
「ほんとですか、じゃあよろしくお願いします
私は佐藤葵、って言います。貴方は？」
『あー、えっと、渡瀬Aです！よろしくお願いします！』
ワーーーーー、良い人に出会っちゃった、
優しそうだし、なんか可愛い人だし…さいこー！
「ってことで、一旦敬語やめましょうか」
『エ！？いや、いい…の？』
ちょ、この子……じゃなくて葵ちゃん、距離詰めんの早いなぁ、
敬語をやめるのは、まぁできなくはない！
『じゃあ、タメで…話す、ねー！』
「はーい、よくできました！
じゃあ次は呼び方ね！私はーーうーん、普通にAって呼び捨てしよっかな」
わ、名前呼びなんか新鮮だな〜
『じゃあ、私は……あおって、呼ぶね』
「え！可愛いあだ名〜！ありがと！」
なにこの子、可愛い…
この時から私の高校生活が始まった
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作者名：おあ | 作成日時：2024年3月22日 21時
