貴方がいれば ． hbc ページ22
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『あ！マナさーん！』
「おはよう〜気分は大丈夫そうか？」
『はい！お陰様で今日も元気です！』
私は闘病生活を送っている。
お医者さんが言うには、若いうちにこの病気にかかるのは珍しいんだとか
ま、そりゃそーよね、私まだぴっちぴちの15歳だし！
目の前にいるのはよく来てくれるコメディアン兼ヒーローの緋八マナさん！
よく闘病生活を送っている私のために、ネタを披露してくれたり、ヒーロー活動の話をしてくれる。
私はそんな明るくて優しくて、何よりもかっこいいマナさんに想いを寄せている。
しかし、私の想いは…届かないし、伝える気がない。
何故なら私の命は後少ないから。
きっとそれを、マナさんも知っている。
「昨日はな〜同じヒーローの、テツがｰｰｰｰｰｰ」
『テツさん、面白い人なんですね！……会ってみたいなぁ…』
「…そうやな、ヒーローのやつらはみんなおもろくて、いい奴らばっかだから、いつか一緒に話そうな」
マナさんはヒーロの話をしてくれるのだが、マナさんは自分が所属している東のヒーローのオリエンスの話以外にも、西のヒーローであるディティカの話もしてくれる。
マナさんの話す、佐伯イッテツさんは特に面白くていつも笑わせてもらってる。
西のヒーローは、マナさんの親友？のような立ち位置にいる伊波ライさんがとても面白い人と聞いている。
…でも、マナさんは自分の話をしない。
私が質問しなければ自分の話をすることは滅多にないし、ずっと友達の話をしている。
『私は、マナさんのことを知りたいのにな……』
「…えっ！？」
はっとして口を抑える。
やば、思ってたこと、言っちゃった……
『あ、その…別に、……いや、違くて…』
「…本当は、」
『っえ、？』
「…本当は、どう思ってるん」
マナさんは目を見て話す。
ど、どうすればいいんだろ……
このまま話したらきっと、私の気持ちがバレてしまう。
嘘を言おうとしても、全て見破られそうで怖い。
嫌われたくないけど、私の気持ちを知って欲しくない……
……もう、真実を言うしかない。
『私、もっと…マナさんの、話聞きたいです…
マナさんのことをよく知りたいんです…！』
「…いや〜、分かってたものの、直接言われると照れるなぁ〜！」
マナさんは楽しげに言う。
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作者名：おあ | 作成日時：2024年3月2日 19時
