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夢だった。
俺はずっと後悔してた。せめて、笑顔でAを送れたらな……なんて、思い出していた
今日も、アルバイトをしにカフェに行く。
『おはよ〜ございます！』
「あ、雲雀おはよ〜」
『あ、奏斗ーはよ』
「今日さ、夜一緒に新作のゲームしない？」
『え、新作のゲームってあれ！？やるやる〜！』
「うわ〜まじ楽しみだわ、あのゲームさ、！……」
カランカラン……！
奏斗が何か言いかけた途端、乱暴にカフェの扉が開く。
「おい！！手を挙げろ！」
「……は、」
『強盗…？』
なんと、そこには強盗らしき男がいた。
手にはナイフを持ち、こちらに手を挙げることを要求してくる。
「ありったけの金をよこせ」
「……そんな簡単に渡してたまるかよ…」
そう呟きながらも奏斗はレジの金を集める。
「おい、そこの男も手伝えよ」
『……ぜってぇやだ』
「…は、」
「あ゛？」
『何勝手に人のカフェに来て金要求してんだー？』
「うるせぇな！こっちにはこれがあんだぞ！」
そう言い、男はナイフを握りしめてショーケースを刺す。
ガシャン……と大きな音が鳴る。
ショーケースのガラスは割れて、ひどい有様になっている。
「お前もこれで刺してやろうか？」
ナイフの先が俺に向く。
首に嫌な汗が流れる。
ここで引いたら、奏斗の大事な店が……
俺がやるしかない……
俺は拳を強く握りしめた。
『……上等だぜ、かかってこいよ』
俺は男を挑発させるように言う。
「雲雀！！よせ！」
奏斗が叫んでいるも、もう遅い。
男はこっちに走ってくる。
俺になす術はない。どうしようか、なんて考えることもできなかった。
もう、無理だ、と思ったら扉がバンッッ…と開く。
「っ…！しゃがんでっっ！！！」
大きく張りのある声がカフェ中に響く。
俺は反射的にしゃがむ。
すると、男はナイフを空ぶらせ、バランスを崩し倒れ込む。
声の主はその男を受け止めて、ナイフを奪う。
そして、無線を使い、応援を呼んでいた。
「…この、馬鹿雲雀！何もしなければよかったのに…」
奏斗は俺のことを気にかけてくれていた。
しかし、俺の意識は警察官の人に向いていた。
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作者名：おあ | 作成日時：2024年3月2日 19時
