あの夏の快晴と ． hbr ページ1
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AA - hbrと一歳差
どこか遠いところに引っ越した
渡会雲雀 - Aの一つ下
cafe zefiroでアルバイトをしている
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「……ひば〜？」
『…っ、あれ、どした〜？』
「今日、ずっとぼーっとしてるけど、大丈夫？」
『え、あーー、うん！ちょっと、今日のテスト気になっちゃってさ〜笑』
「ありゃ、ま、そんな日もあるか〜」
俺は、手に持っていたおにぎりを頬張る。
Aは、coffeeと書かれた缶を飲む。
こ、こーふ……コーヒーか、
『Aって、コーヒー飲めるんだな！』
「…え、……う、うん！美味しいよ？ひばにはまだ早いかな〜？笑」
『い、いや…そんなことねぇし！』
「じゃあ、飲んでみる？笑」
『い、いや〜、遠慮しとこっかな〜…』
「んふふ、やっぱひばはまだお子ちゃまだね」
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何年前だろう、かなり前で何気ない日々のはずなのに鮮明に覚えているあの夏。
あの夏を俺はAと越せなかった。
……別に、越せないことはなかったんだ。
Aは死んだわけでもなく、ただ遠いところに転校してしまっただけなのだ。
俺はショックで……Aを上手く見送れなかった。
〈ね、ひば…？私ひばとね、したかったことたくさんあったよ〉
《お、俺、だって…もっと、Aと…話したく、て…》
〈も〜、泣かないで？私も泣きたくなっちゃうじゃん、〉
《ごめ、ん…》
〈ひば、私から最後のお願いしてもいい？〉
《何…？》
俺は、目に溜まった涙を擦り、Aの方を向く。
俺の少し上にある顔を見ると、今にも泣きそうな、そんな顔だった。
〈…これ、持っててよ〉
《鍵…？》
〈うん、私が世界でいっちばん大事にしているものが入っている鍵。それをね、ネックレスみたいにしたの〉
《そんな、大事なもの、俺が持ってて、いいのか…？》
〈うん、ヒバだから持ってて欲しいの。で、次会った時に私に返してね〉
“ じゃ、また…会おうね！ ”
俺は、残った元気を振り絞って
《おう！！！》
と返した。
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作者名：おあ | 作成日時：2024年3月2日 19時
