【アイナナ×ブラコン】夕影の唄第3章 (ページ47)

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『そっか…じゃあ、お望み通りにしてあげる』

ーーーあの日を境に、彼女は俺たちの前に現れなくなった

キョーダイとは誰とも話さず、共有スペースにも現れず、

顔を合わせるのは月に数回程度。

そんな日々が7年続いて、遂に痺れを切らした京兄が母さんを連れて夕陽を俺たちの前に引きずり出した。

目の前でヒートアップする夕陽とキョーダイ達の会話。

キョーダイ達の言葉は、夕陽を容赦なく傷つけていく。

あぁ、違うんだ。違うんだよ、夕陽。

どうか恨まないでほしい。あいつらは、ただお前の事を心配してるだけなんだ。

そう思ってるのは、きっと俺だけじゃなかった筈だ。

不器用だ、そう言ったキョーダイ達も不器用。

これほどまで、それを痛感した事があるだろうか。

ーーーあの人と同じ道を歩むのか？

ーーー未来の見えない道を、生きていきたいのか？

ーーーわざわざ縛られなくても良い。

ーーー俺が、お前を守ってやるのに

俺がーーー

『お前にその道は向いてないだろ』

気がついたら、俺は思っていた事と全く真逆の事を口にしていた。