【アイナナ×ブラコン】夕影の唄第3章 (ページ34)

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押し付けられた雑誌を受け取ると、表紙は最近ブレイク中のMs.holly。そして巻頭の特集は、彼等とTRIGGER。

TRIGGERと並んでも見劣りしないミズホリに、カッケェなぁと思いながら内容に目を通していた。

まぁ、途中でユウを押し倒す速水さん(しかも2人ともキメ顔)の写真には笑いが止まらなかったけど。

「…で、これがどうしたんだよ？」

軽くだが一通り目を通してみたが、特に変わったところは無くて俺は思わず首を傾げた。

すると、ソウは鬼気迫る顔で俺の肩を掴んだ。

「(ちょっ、かなり痛いんだけど…⁉)」

「何で夕陽さんがミズホリに入ってた事教えてくれなかったんですか。まぁ、ミズホリの最後の1人が夕陽さんって僕にとってあまりにも得過ぎるからいいんですけど…でも一応同じ事務所にいたならのなら教えてくれても良かったじゃないですか。というか、大和さんは夕陽さんと幼馴染なんですから絶対知ってましたよね？僕がミズホリ好きって知っててなんで教えてくれなかったんですか？」

「お前がそうなるから言えなかったんだよ！！
まずは落ち着け！そして肩から手を離せ！」

肩が壊れる！と言うと、ハッとした顔をして漸く離してくれた。

「す、すみません…」

「まぁ、説明してなかった俺も悪かったけどさ。
夕陽に言われてたんだから、仕方ないだろ？」

そう言うと、ソウは肩を落として「…はい」と小さく呟いた。

…俺、悪いことしてないはずなのに、何でこんなに罪悪感を抱いてるんだろう。