◆黒執事◆～Soul in the mist 霧の中の魂～part1 (ページ9)

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◆9.遺体のメッセージページ9

Under Taker…──＜シエルside＞

結局アンダーテイカーの所に赴いたのは辺りが薄

い闇に包まれ始めた頃だった

シ)「アンダーテイカー…!」

ｱﾝ)「おやぁ…遅かったねぇ伯爵待ちくたびれて

危うく小生がお客さんと一緒になる所だったよ…ﾋｯﾋｯﾋ」

シ)「こっちにも都合があるんだ(-_-;)で、何だ

面白いものとは」

ｱﾝ)「えーと…ちょっと待ってねぇ…」

戸棚の中をガサガサと漁り始める

ｱﾝ)「あぁこれだ…」

アンダーテイカーが白い布に包まれた何かを取り

出した薄っぺらい形で大きさは僕の顔ほどだろうか

ｱﾝ)「どうぞ伯爵…開いてごらんただし直接素手

でさわっちゃダメだよ?消毒はしたけど…念のた

めにね」

何のことだ?(-_-;)

だがとりあえず言われた通りに素手で中のものに

は触れないようにした

慎重に布を取り払うと出てきたのは雫のような形

をした黒い厚紙のカードだった

半分に折り畳まれていて上の面には文字が書かれ

ている

＜How many is the number of happiness ?＞

シ)「“幸せは何枚？”…だと?」

雫形のカードを開くとそれは黒いハート形になった

セ)「ほぅ…」

ｱﾝ)「気づいたかい執事くん?」

セ)「ええ」

シ)「何がだ?」

セ)「“四つ葉のクローバー”…ですよ」

四つ葉…確かに見付ければ幸せになれるという言

い伝えはきっと誰もが一度は聞いたことがある

ｱﾝ)「まぁ四つ葉のことは頭の片隅においておいて

…裏返してごらんよ伯爵

きっと損はないと思うねぇ」

促されるがまま黒いハートを裏返すと…

シ)「地図…?」

ｱﾝ)「ﾋｯﾋｯﾋ…」

だが一部だけで何処を示すのかも分かりづらい

セ)「! 坊ちゃんこちらを」

セバスチャンが地図上で指差す先には

＜Mist gar……＞

シ)「!」

途切れているが間違いない

これはミスト・ガーデンへの地図の一部だ!

シ)「お前…聞いていたんだな?僕とアバーライ

ンの会話を」

ｱﾝ)「ﾋｯﾋｯﾋ…盗み聞くつもりはなかったんだけど

ついね」

シ)「…どこでこれを手に入れた…」

ｱﾝ)「伯爵は知っているかい?ヤードがまだ世間

に露見させていない事件…

彼らは“謎の印し殺人”って呼んでるけどねぇ…」

アバーラインが言っていたことか…

シ)「あぁ今日知った」←

ｱﾝ)「そのカードはその事件の二人目のお客さん

から見付けたものだよ…」

セ)「見付けた…とは?」

ｱﾝ)「中だよ

お客さんのお腹の中」