◆黒執事◆～Soul in the mist 霧の中の魂～part1 (ページ41)

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◆40.孤独の少女ページ41

少女は一歩…また一歩と私に近付いてくる

少女の瞳は左右で色が違った

左目は悲しげな焦げ茶色

右目は暗く黒く渦巻き煌々と異様な光をたたえる

──…赤い瞳

？)『分かるでしょうA…私の想い…孤独なの

私…寂しいの…辛くて苦しい…っ』

ぎゅっと抱き付いてくる少女

冷たい…

貴)「!;;」

？)『寂しくなくなるためには一人じゃダメ…でも

私は“一人”ですらない…だからずっと悲しい』

少女は私に抱き付く力を強める

でも圧迫感がない…?なんd…

貴)「!!!?」

この子の手が私の体に入り込みかけている…!!

抱き付く小さな腕が私の体にもう半分入り込んで

いた

貴)「な…に?;;」

言葉が出ない…驚きで意識が飛んでいきそう…

？)『一緒に帰ろう?ミスト・ガーデンに…((ﾆﾔ』

──ｸﾗ…ｯ

小さな目眩が起き私は意識を失った

＜？？？side＞

？)『倒れちゃった…』

でももう少しで…──ｽﾞｷｨｯｯ!!

？)『ぅｯ!?』

Aに入り込んでいた腕に鋭い痛み

耐えきれなくなり腕を抜き取り距離を置いた

今のは…?

Aの掌がぼんやりと光り何かが浮かび上がる

？)『!!(あの執事…)まだ契約書が…』

貴)「…」

執行力を持ち続けるなんて…

セ)「こんなところにいらっしゃいましたか」

？)『!!』

屋根の上から舞い降りた燕尾服はAを抱き抱え

身体をさする

セ)「いけませんねぇこんなに身体を冷やして…

カリバンさんが過保護になるわけですね…」

真っ赤な両目が私を捉えた

＜セバスチャンside＞

セ)「初めましてですね…私も長年生きてきましたが

こんなに小さな同族にお会いするのは初めてですよ

完全に同族と言い切るにはまだ違和感が残りますが((ｸｽｯ」

？)『…』

セ)「アナタですね?殺した遺体にクローバーを

忍ばせ庭を荒らした犯人は」

？)『…だったら…なに?』

うつむき加減の陰った顔が私を睨み付ける

…年齢の割には凄まじい殺気ですね

セ)「悪戯にしても趣味にしても少々度が過ぎますよ」

？)『かんけーない…』

それだけ呟くと彼女は走り去り闇の中へ溶ける

ように消え…とりあえず一難去ったと言ったとこ

ろでしょう

貴)「Zzz…」

セ)「ﾌｯ…))呑気な方ですね…貴女は」

? 掌にある印しは…

暫く見ていると印しは何事もなかったかのように

消えたまぁ気になるところですが追求するのは

止めておきましょう

目が覚めた貴女は殆ど忘れているでしょうしね