◆黒執事◆～Soul in the mist 霧の中の魂～part1 (ページ39)

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◆38.追跡の執事ページ39

＜セバスチャンside＞

夕食が済み、坊ちゃんは寝る時間です

──ｺﾝｺﾝ

セ)「失礼致します」

シ)「Aは?」

セ)「お部屋で絵を」

シ)「そうか…今夜はお前も3人とAを見張れ」

セ)「分かりました」

シ)「しかしAが養女とは…」

セ)「ブレア様のお話ですか」

シ)「…やはり聞いていたか」

セ)「A様には聞こえておられませんのでご安心を」

シ)「…なら良いが結局これといって何も分から

ないままだ…やはりミスト・ガーデンを訪れるし

か策はないか」

セ)「そうですね…しかしあのクローバーの最後の

1枚がいつになるか…」

シ)「3枚だけでルートを予測できないのか?」

セ)「申し訳ございませんがあの地図は山道を示

しています」

シ)「なるほど…入りくんだ道のせいで特定はでき

ない…」

セ)「しかし1つ可能性が見えましたね」

シ)「可能性?」

セ)「お忘れですかカリバンさんが言っていた言

葉…『お嬢様は『ミスト・ガーデンに帰る』と言

って聞かなかった』と

そしてA様は事実上ウェスト家の御令嬢ではなかった」

シ)「! Aがウェストの血縁でない孤児…

つまり…」

セ)「まだ可能性に過ぎませんが

お生まれがミスト・ガーデンなら事が噛み合うかと」

シ)「もしそうなら例のdamon of highness…悪魔

の宗教とも何らかの繋がりがあったと納得がいく

…だがなぜウェスト邸に捨てられた?手紙の中に

はウェストの名が何度か記されている」

セ)「おそらく…はじめからウェスト家にお任せす

るつもりだったのでしょう理由までは分かりませんが」

──ﾀｯﾀｯﾀ…

? 今の音は…

シ)「何だ?」

セ)「足音ですね…」

シ)「Aか?」

セ)「…いえ」

何でしょうこの気配は…

シ)「じゃあ何だ?」

セ)「分かりませんが…

“人ではない何か”であることは間違いありません」

シ)「…何だその曖昧な答えは」

セ)「曖昧な気配なんですよ

人でもそれ以外でもない…どちらかと言えば

そうでない側寄の」

シ)「訳がわからない(-""-;)」

セ)「少し見てきます念のために坊ちゃんは絶対

お部屋からでないでください」

シ)「あぁ」

私は部屋を後にしました廊下に人影はない

──ﾀｯﾀｯﾀ…

セ)「!」

この気配…いやまさかそんなことは…

とりあえず追いかけるといたしましょう

気配を追って暗い廊下を歩き始めた