◆黒執事◆～Soul in the mist 霧の中の魂～part1 (ページ30)

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◆29.悪魔の宗教ページ30

＜シエルside＞

ル)「悪魔の宗教…?」

シ)「あぁ宗教関係に精通している神父のお前な

ら何か知っているかと思ったんだが…」

セ)「坊っちゃんが調べられている事件の捜査中に

そのような言葉が聞こえたものですので…何か

関わりがあるのではと」

ル)「なるほど悪魔の宗教…そうですねぇ…あ」

シ)「何か思いあたるのか?」

ル)「……小耳に挟んだ程度ですが…確か

　ﾃﾞｰﾓﾝｵﾌﾞﾊｲﾈｽ
“Damon of highness”という宗教の名を聞い

たことがあります」

シ)「デーモンオブハイネス…?」

ル)「そのものズバリ悪魔を支配すると謳った宗教

ですよ怪しげな儀式で人間を火炙りにするとか

…彼らの言い分では

“選ばれた魂が悪魔となり再誕する
そして我らに従仕する穢れ無き悪魔となる”」

セ)「つまり人間から悪魔を創ると…?」

ル)「そのようです詳しいことは知りませんが」

シ)「人間を悪魔に?そんなことができるのか?」

セ)「さぁ?どうでしょう」

ル)「この辺りの地域でも数年前までチラホラと信

者がいたようですが…総本山が地図から消えたと

かで…すっかり噂も聞かなくなりました」

シ)「…そうか」

ル)「もしかすると伯爵が追われていらっしゃる

事件はその残党の仕業かも知れませんね」

シ)「(総本山…おそらくミスト・ガーデンで間違

いない)そうか」

ル)「伯爵がお生まれになる前ですかね…彼らは

よく誘拐事件を起こしていましたよ幼気な子供

たちや女性を拐っては生け贄などと…」

──＜あの子は犠牲者あの子は生け贄＞──

夢遊病ということを差し引けば…Aが何らか

の理由でその生け贄に選ばれそしてその残党が彼

女を拐おうと狙っているとすれば辻褄が合う!

となるとあの絵は犯人の悪ふざけか…?

メッセージを届けるためにしたのかもしれない

カリバンが恐れていたのはこれか

Aが選ばれていることも拐われる可能性がある

ことも気付いていたから閉ざして隠し通そうとした?

貴)「シエル?」

シ)「ﾊｯ))すまない考え事だ行くぞセバスチャン

話は十分だ」

セ)「ありがとうございましたルロイ神父」

ル)「いえお役に立てれば何より…しかし伯爵

かの信者は狂気的で過激な連中ばかりくれぐれ

もお気をつけ下さい」

シ)「あぁ貴殿の協力に感謝する」

貴)「もう帰るの(・・;)?」

ステンドグラスがよほど気に入ったらしいな

セ)「また来ましょう＾＾」ｺｿｯ

貴)「ﾊﾟｧｯ))うん!」