◆黒執事◆～Soul in the mist 霧の中の魂～part1 (ページ16)

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◆15.美学の執事ページ16

シ)「僕はあの部屋の前を通り掛かるまで

一切奴の気配を感じなかった…

お前が入れたとしても部屋へ通す前にまず僕に報

告するはずだ…勝手に入ったのなら“お前のよう

な奴”がその気配に気付かない訳がない」

セ)「申し訳ございません…

お恥ずかしながらまったく」

シ)「! 気付かなかったのか…?」

セ)「ええ」

シ)「……カリバンは人間じゃないのか?」

セ)「気配を感じなかったというだけでまだ断定は

できませんしかし注意は必要でしょう」

シ)「分かった…セバスチャンカリバンの行動にも

気を配れ勝手な真似はさせるな」

セ)「イエスマイ・ロード…」

厨房…──＜セバスチャンside＞

セ)「おや…カリバンさん」

カ)「お嬢様が紅茶をご所望でしたので…」

セ)「そうですか」

カ)「失礼しました」

セ)「いえ＾＾私は昼食の準備をします盛り付け

とテーブルのセットだけですので間もなく整います」

カ)「そうですか?ではお嬢様への紅茶は昼食時

にしましょう何かお手伝いしましょうか?」

セ)「いいえ大丈夫ですよ」

カ)「…」

シルバーを取り出す私を見るカリバンさん

セ)「…何でしょう?」

カ)「いえ…先程は無礼な態度を…

申し訳ございませんでした」

セ)「お気になさらず」

カ)「伯爵様は気分を害された事でしょう…」

セ)「大丈夫ですよ坊ちゃんは釘を刺しただけで

お怒りになれたわけではありませんので」

カ)「釘?」

セ)「主を大切になさるお気持ちは分かりますが

“過保護が過ぎて勝手な真似をしないように”

と…」

カ)「忠告ですか…」

カリバンの顔つきが微かに厳しさを帯びた

セ)「そんな険しい顔なさらなくても良いじゃな

いですか((ｸｽｯ」

カ)「険しくなd「“お嬢様に関することで指図

するな”」!」

セ)「…とでも言いた気ですね」

黙りこむカリバン

セ)「執事とは影のように主人に付き従う者…その

行動と判断はあくまでも主のためになる事を

それが“執事の美がk「失礼ですが」?」

カ)「貴方の美学を私に押し付けないで頂きたい」

静かだが微かに怒りを含んだ声

カ)「私はお嬢様を長く見守ってきた生まれたとき

より心臓を患ったと言うことにして常に屋敷の中

で…目の届く範囲で守り慈しみを以て大切に育て

てまいりました

私は美学などというものではなく己の信念…

その下にお嬢様を見守っていますので」