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真意は掴めないけど、まあこの子のことやし深い意味はないんやろう。
じっとこっちを見つめながらもカレーを口いっぱいに頬張る姿はさながらリスで笑ってしまうけど。
『……うん、分かったけど、無理して待たんといてや？』
「は〜い」
そして食べ終わった食器を下げて洗い物をしようとしたら、パタパタと着いてきた大橋くんに「待って待って、食器はええからお風呂入ってきて！」と脱衣所に押し込まれてしまった。
と思ったら寝間着が投げ込まれて、そのままピシャリとドアを閉められる。
えぇ、と思わず声が出たら、聞こえていたのか扉の向こうからハスキーボイスが返ってきた。
「Aさん疲れてるやろ？はよ終わらせて寝た方がええよ」
『でも！』
「でもちゃう！早く風呂入り！」
なんかお母さんに怒られてるみたいな……
でも、食後の洗い物もせえへんかったら私いよいよアウトじゃない？成人女性として。
そんな言葉はぐっと飲み込んで、「はーい」と子供みたいな返事をした。
お風呂の蓋を半分開けてあったかい湯船に浸かると、1日の疲れが溶け出していく気がする。
ゆらゆら揺れる感覚に何故か安心してほっと息を吐いたら、同時になんだか眠くなってきた。
怖いくらいの静けさに包まれるお風呂場は、その眠気をどんどん加速させる。
あーやばい、もう目蓋開かへん……
“＿＿ん、……てる？……さん！”
遠くからそんな声が聞こえるような、聞こえないような。
ふわふわした感覚に支配されて、夢か現実か分からない。
すると、突然すぐ近くでお風呂場のドアが開く音がして、
「Aさん！！」
そんな大声にはっと目が覚めた。
『うぇ、大橋くん……？』
「寝てたん！？危ないからあかんって！」
『うん、ごめん……』
「どうりで全然音せえへんなー思ってん。も〜、すぐ上がってきてくださいよ？」
『うん、』
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作者名：ぽて子 | 作成日時：2023年6月23日 19時
