ベイビーアイラブユー (ページ1)

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思考停止5秒前【正門】ページ1

今日は久しぶりに、Aぇのみんなで飲み会やった。

こうやって最年少も含めた七人でテーブルを囲んで、しかもその上にお酒があるっていうのは、改めて考えてみるとすごいなぁ、と思う。

『まさや～、あんたももう飲める歳なんやねぇ～……』

小「しみじみおばさんおるわ」

うるさい小島。あと私あんたと1個しか変わらんぞ！なんて隣の無駄に整った顔をじとりと睨むと、眉毛を上げて「さぁ？」のポーズで肩を竦める。むかつくから一回しばいといた。

そんな私たちのやりとりに笑った最年少は、

佐「せやで、僕もハタチやもんね～」

みんなと飲めるの嬉しい、とか、やっと追い付けた、とか。

アルコールでほんのり頬を赤く染めて、笑顔の晶哉はほんまに可愛い。どうしよう。

佐「小島くん席変わってや、俺Aちゃんの隣行きたい！」

小「え？あかん」

佐「なんっでなん！！」

末「Aは佐野のこと甘やかしすぎるからな～」

『え！ええやん別に！』

佐「なぁ！Aちゃん以外全員俺に当たり強いもん！」

リ「それは否めんわ」

佐「おいリチャ！！」

福「まっさんならいけんちゃう？」

大晴の言葉に、みんなが私の右側に座る人を見る。

そう、私のもう片方の隣には、完全に出来上がった方が一名いらっしゃるのだ。とてつもなく眠そうで、ぽやぽやな正門さんが。

周りはこんなわいわい騒がしいけど自分は一言も発さずに、みんなの話をニコニコ笑いながら聞いている。

『……この人大丈夫そう？』

福「だめかもなぁ」

小「晶哉聞いてみーや、席変わってもらってもいいですかーて」

佐「正門くん、席変わってもらってもいいですかー？」

正「……ん～？嫌やぁ」

まさかのよしのり。拒否られるとは思ってへんくて晶哉は「ぇえ？？」と目を見開き、それを見て他の五人がげらげら笑う。

そんな私たちを余所に、遂に限界に達したのか、彼は机に突っ伏してしまった。

『まっさん、ほんまに大丈夫？眠い？』

正「うん、ねっっっむい」

私も机に肘をついて、同じ低さで顔を覗き込んでみたら、目の前の半分腕で隠れた顔がふふ、と笑う。

正「かわええなぁ、A」

『……うわ、今めっちゃ鳥肌立った』

正「なんでぇな！」

ギリギリの状態でもちゃんとツッコミが入るのは、さすがというか何というか。