ミステイク・ラヴァー【 sh 】 (ページ30)

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sho家ついた?

その夜、手元で揺れた携帯。視線を落として３度見。

sho少し会えないかな?

続けて送られてきたメッセージ。

とてつもなく会いたい衝動に駆られて、飛び出そうとしたマンション。足が止まってしまった。追いかけてこないことが答えだった筈なのに。ほんと狡いね。すっぴんだったことも忘れて、カーテンを開け、覗いた窓から捉えた見慣れた車に泣きたくなった。

sho出てきてくれるまで外でまってる

ブブブっと振動すること３回、また届いたメッセージ。何をどうしろって言うの？何を言われるの？私に何を求めているの？会って何が変わるの？あなたは誰を想うの？

差し迫る期待と不安が入り混じり、携帯を持つ手が震えた。初めて送られてきたメッセージに、やっぱりどうしても私の心臓は脈打つ。ドキドキと鳴り響く胸を押さえて玄関のドアを開けた。

紫耀くんの車に近づくにつれ、一歩一歩の足取りが重くなるのが分かる。

「………落ち着け、わたし、」

スウっと一息、深呼吸。意を決して遠慮がちに車窓を叩くと『おわっ！』と仰け反るお決まりの反応に拍子抜けした。思わず笑みが零れながらも我に返って、また落ち込んだ。今までは普通に接してきた筈なのにね。

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