ミステイク・ラヴァー【 sh 】 (ページ25)

今日:3 hit、昨日:14 hit、合計:70,605 hit

・ページ25

．

＿＿「イメージキャラクター、ジャニーズ枠らしいよ」

風の噂では耳に届いていた。まさか、そんなことがあるもんか。知り合ったばかりのトップアイドルとビジネストーク？想像もできない現実に目の前が真っ暗になった。

＿＿「詳細はまた打ち合わせで」

詳しい内容は当日まで教えてくれなくて。渡された資料に " King&Prince " と書かれていたにも拘らず、紫耀くんが来るなんて思ってもみなくて。紫耀くん以外の４人だって尋常じゃないオーラだ。

自分の立場を思い知らされた。

一瞬も揺らがなかった。何度か見てきたその瞳は私だとも認識していないように見えた。一線を引かれた現状を受け入れるしかなかった。そうすることでしか私は自分を救えないから。

それから数日、特に何もなかった。連絡が来ることも、何度かの打ち合わせで目が合うことも、喋ることも。

＿＿＿_

「キンプリさん入られまーす」

スタッフの声掛けと共にスタジオに入ってきたスター５人。圧倒的オーラを放つのは言わずもがな平野紫耀くん。もちろん他の４人も凄い。シンプルな衣装に包まれ颯爽と歩いてくる５人に挨拶をし、早速撮影がスタートした。

イメージ通りの爽やかなＣＭになり、初めてのお仕事が好きな人と成し遂げられるなんて私そのうちバチが当たりそう。ううん、もう既に当たっているのかもしれない。

．