花のような君と恋に落ちた。2 (ページ3)

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Flower28 ページ3

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保健室の扉の前。

なぜだか鼓動が早くなるのを落ち着かせるために

一つ、大きな深呼吸をした。

ノックを2回すると部屋の奥の方から、どうぞと言う声が耳に入った。

______ガラッ

真っ直ぐ向かうのはこの前と同じ部屋。

ゆらり、ふわり______

白いカーテンが揺れている。

先週と同じベッドに、花のように綺麗な笑顔を浮かべて、藍色の君は座っていた。

今日はその手に一輪の花を持っていた。

幸村「こんにちは、一週間ぶりだね。」

A「こんにちは。その花は？」

精市の手の中にある、白い花。

この花の化身のような人が、本物の花を持っているのと、一枚の絵が完成されたような美しさがある。

幸村「その花、家の庭で綺麗に咲いてたから持ってきたんだ。カモミールって聞いたことない？」

A「カモミールは知ってる。お花、好きなの？」

幸村「うん、一番好きなのはマーガレットかな。Aは好きな花とかある？」

しばらく考えてみた。

お花なんて、大して興味なかったけど、前に偶然本で見つけた花が頭から離れなかった。

A「あるよ。……アネモネが好き。」

幸村「アネモネかぁ、この季節に咲いてるね。可愛い花だよね。」

精市の言葉に頷くことが出来なかった。

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