５６．距離感の模索 ページ6
「とにかく行ってみよう！」
「まず底尽きた食料をなんとかしないとな」
ゾロが船番をすることになり、それ以外で島を散策することになった。
「……だれもいない」
緑のない荒れた土地に人の姿はない。
なんともさみしい島だった。
石造りの家はほとんどが崩れ落ちていて
せっかくの花壇にはなにも植えられていない
錆び付いた灯台にも何年も人の出入りはないのだろう
道は森へと続いていて、その森は枯れ木ばかり。
森を進んでいくと、
木こりの男性に出会い、森を抜けると小さな村があると教えてくれた。
小さな村の名はフラワービレッジ
想像よりも栄えていて、多くの人が行き交い、
すぐそばに荒れた土地があることを感じさせない。
村の人の話によると、さらに島の奥へ進むともっと栄えた町があるとのことだった。
ルフィ ナミ ロビン チョッパーはより栄えた町へ向かい、
サンジ ウソップ Aはフラワービレッジで買い出しをしたあと、一度 船へ戻るということになり、
2グループに別れて行動することになった。
サンジ ウソップ A 買い出しチーム
出逢ったばかり頃よりも並んで歩くふたりの距離が縮まっていた。
話すべきことはたくさんあるはずなのに
たわいもない話ばかりしてしまう。
そんな 距離感 が心地よかった。
いつまでも続いてほしいと思った。
「こっち」
突然にサンジ君の方へ引き寄せられる。
驚いていると、
「今日もかわいいね Aさんは」
と言われて、顔に熱が集まった。
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作者名：NAV | 作成日時：2023年11月1日 22時
