ミス・レディの逃避行 II【ONEPIECE】 (ページ41)

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９１．愛する女性ページ41

【Sanji】

腕におさまった体温を忘れられない。

すでに会いてェ

務めに支障が出ないように気をつけてはいるが、

さみしさを埋めるようにタバコの消費量が増えていた。

「そんなに堪えるなら、力づくで連れてきてりゃあるいはAはここにいたってのに」

「ンなことできるわけねェだろ」

「『惚れた女は奪ってくのが海賊だ』ぐらい言いやがれこの弱気眉毛！」

「うっせェ黙ってろ！」

おれのために故郷を捨ててもらうなんて選択肢ははじめから存在しない。

AさんにはAさんの人生がある。

でももしもの話だが、
もしマリモの言うように
Aさんを奪ってきていたら、
Aさんはここに居てくれたのだろうか。

今もそばにいれたのだろうか…

待てよ……コイツ Aさんのこと惚れた女って言わなかったか？

「おいてめェまさかAさんのことが好きなのか！」

「まあ好きな方だな」

「好きな方だと！？Aさんに手ェ出したらタダじゃ済まさねェぞ！」

「勘違いすんな。あくまで仲間としてだ」

「Aさんのことを愛していいのはおれだけだ」

「……Aはとんだ変態に好かれちまったらしいな」

「とんだバカに言われる筋合いはねェよ！」

つぎ会う時にはもっと素敵な女性(レディ)になっているであろう彼女を想像してついニヤけるサンジの顔を
ゾロが目撃、指摘、喧嘩の流れが恒例化したのだった。