ミス・レディの逃避行 II【ONEPIECE】 (ページ26)

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７６．“月の妖精”か“幸運の女神”かページ26

サンジside

「Aさんをなんだと思ってやがる！」

「彼女は幸運の女神でも…月の妖精でも…
てめェのモノでもない…」

「愛されるべき女性(レディ)だ！！！！」

「貴様の命を懸けてまでAがほしいのか」

「そういうんじゃねェよ」
「Aさんには笑っててほしい。それだけだ！！！！」

「ただで済むと思うな、海賊」

「あいにく船長の許可が出てるんだ」

Aさんが受けた痛みのお礼参り

好きなだけ暴れてやる！！

「Aさんがお前の思い通りになると思うな。Aさんにだって心はあるし、傷つくんだ。それがわからねェか」

「そうだ。Aは傷つきやすい。人を哀れむ心が強すぎる。それがあの娘の弱さだ」
「海賊なんて向いてない。私に従っていたほうがAは輝く」

「そうやってAさんを型にはめんじゃねェ！！」

「痛いか！Aさんが受けた痛みはこんなもんじゃねェぞ！」

コイツはあと一撃で…

「サンジ君もう十分」

トドメを刺すところで羽交い締めにされ、止められた。

おれを止めたのは紛れもなくAさんだった。

「おじいさまは港に停泊していた、この支部とは所属の違う海軍に保護してもらった」
「おじいさまの存在があなたのこれまでの悪事を実証する、海軍中将という立場も失うのは時間の問題」

「とっとトドメを刺せ、ヤらなければAを道連れにする」

ハリーンは諦めたような言い草をしながら、銃を取り出すとその銃口をAへ向けた。

瞬時にAはその銃を蹴りあげ奪い、銃口をハリーンへ向けたが、すぐに下ろした。

「最後まで期待に添えない孫でごめんなさい。あなたは生きて償わなくてはならない」

「母親そっくりだな」

そう言い残し、ハリーンは気を失った。