６９．大切なカメラ ページ19
「なあ この島にミス・レディがいるらしいぞ」
「知ってるぜ！7億ベリーの子だろ！？」
「行方不明者にそんな大金、絶対に見つけてやる！」
「7億ベリーを手に入れるのは このおれだ！」
この島にミス・レディがいるらしい。
島中がその話題で持ち切りだった。
懸賞金の7億ベリーを目的に、村にはミス・レディの捜索に繰り出た人々で溢れていた。
一方 その頃 麦わらの一味もAを捜していた。
目的は 仲間を取り戻すため。
—-
昨晩 Aがカメラを投げ捨て去った後
物音で異変に気づき、続々と一味が甲板へ出てくる。
「サンジ そのカメラ…」
「Aさんのものだ」
「A 来てたの！？」
「あァ でも見失っちまった」
「このカメラを置いて行くなんて…どうして」
「ナミさん なにか知ってるのか？このカメラの事」
「詳しくは聞いてない。ただ 元々はAのおじいさまのものだったって」
—-
サンジside
“船を降りて、家に帰る”
それだけ言い残してAさんは去ってしまった。
昨晩のAさんは明らかに動揺していた。
全て嘘で、これが彼女の望みではないのならば、必ず救ってみせる。
「Aさ〜〜〜〜ん！！！！」
サンジは 大切なカメラ を首にかけ、再び Aを捜し始めた。
前から 杖をついた老人がゆっくりと歩み寄ってくる。
足が悪いのか、おぼつかない足取りだ。
なにかに気づいたのか、老人はサンジの前まで物凄い勢いで駆けてくると、首にかけたカメラを杖を使って指さしていた。
「じいさん 走れるのかよ！？」
「そのカメラ……どこで…！！」
「これはAさんのものだ」
「おまえら！まさか Aを海軍に売ったのか！？」
「絶対に許さん！！！！！！」
逆鱗に触れてしまったのか、
臨戦態勢に入った老人の構えは本気だった。
「待て待て！海軍に売ったりなんてしてない！」
「おれ達は確かにAさんを捜しているが、懸賞金が目的じゃない！」
「そうだ！Aはおれ達の仲間なんだよ！」
「仲間だと！？」
「そんなこと信じられるものか！！」
「Aを売ったなら、どこにAを捜す必要があるんだよ！」
「それはそうだが…」
おれ達に疑いの目を向ける老人
サンジも同様に老人を疑っていた。
「じいさん 何者だ…？」
こちらを
「…全員 わたしについて来てくれないだろうか…」
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作者名：NAV | 作成日時：2023年11月1日 22時
