５１．微睡みと温もり ページ1
ここしばらく続いている平穏な海
メリーに乗船しているのはAを含め 8名
ミス・オールサンデー 改め ニコ・ロビンが仲間となったばかりの麦わらの一味
各々が好きな場所で好きな事をして過ごし、
然るべき時は持ち場について、やれることを全うする。
先日までアラバスタで血を流して戦っていたのがウソみたいに平和な時間が流れていた。
Aもまた 自分のしたい事をみつけ、メリーで過ごす時間を楽しんでいた。
アラバスタで負ったケガの治療に専念し、ずっと休めていた身体を今日は久しぶりに動かすことにした。
午前中は体力回復のため、ゾロとともに鍛錬
昼食後、ゾロとAのふたりは太陽の下で日向ぼっこをしていたのだが、徐々にまぶたが重くなり、いつのまにか昼寝に変わってしまっていた。
Aが目を覚ますと、頭に 温もり を感じる。
目をやると、温もりの正体はゾロの肩
どうやってこの体勢で寝たのかは忘れてしまったが、そんなことはどうでもよくなるくらいに、午後、陽のあたる場所での昼寝は心地よくて まだ眠っていたかった。
しかし ここで二度寝してしまえば 夜 寝付けなくなってしまう。
Aはまどろんでいたい気持ちを我慢して、起きることにした。
起きることにしたのはいいものの、Aはうとうとしており、頭は働いていない。
起き上がることを渋っていると、となりからうめき声が聞こえた。
「あァ〜 よく寝た」
「A 起きてたのか」
「いつのまにか寝ちゃってて」
「腹がふくれたうえ、こんな日和じゃあ 眠くなって当然だ」
「肩 痛くないですか？」
「お前そろそろやめろよ」
想像していなかった返答
Aはゾロがなんの話をしているのかわからなかった。
「堅苦しいから敬語をやめろって言ってんだ」
「そのくらいカンタンだろ。コックにだって敬語は使ってないんだからよ」
「わかり…わかった」
「それでいい」
「肩は平気だ。このくらいどうってことない」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 391人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：NAV | 作成日時：2023年11月1日 22時
