Missing you .

屋上 ページ49

side：A


剛典の病室に三代目の6人と私


目を覚まさない剛典に

みんな心配そうな表情


直己さんから受け取ったネックレスを握りしめたまま

私は剛典の顔を見ることも出来ず

少し離れたソファーに腰掛けてた


「ちょっとでよっか」


そう話しかけてきたのは

臣さんだった


こくりと頷き病室を出る


「外の空気吸いにいかない？」

『ですね』


屋上に来れば

秋の風がビュッと吹いて

少し肌寒かった


ベンチに腰掛けると

少し遅れてやってきた臣さん


「ん」

そう言って缶コーヒーを渡してくれる


『ありがとうございます』


同じベンチだけど少し距離を置いて座った臣さん


私を外に連れ出したのは

聞きたいことがあるからでしょ


「何かあったんでしょ？」


しばらくの沈黙のあと

口を開いたのは臣さん


話すかどうかすごく迷った

しばらく黙ったままだった私に

しつこく問い詰めることはしない臣さん


なんとなく、なんとなくだけど

話してもいいかなって思った


『･･･臣さんは、
知ってましたか？剛典の本当の顔』


「本当の顔？」


『剛典の正体』


「どういうこと？」


本当に知らないのか

気をつかって知らないふりをしてくれているのか


それは私にはわからないけど

私は臣さんに話を続けた

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