Missing you .

今は違う ページ33

『私がなんで今ここに来てるか、分かる？』


「わかんない」


『私はずっと、剛典が好きだって思ってた。自分の本当の気持ちに気づかなかった、いや、気づこうとしなかった。』

「どういうこと･･･？」

『昨日、翔平くんとご飯行ったでしょ？私昨日亜嵐くんが舞香ちゃんと仲良くしてるの見て、嫌だって思っちゃってた。自分が亜嵐くんの気持ちに応えなかったくせに。

それで翔平くんに相談したの。

そしたら翔平くんね、
今会いたい人は誰？って聞いてきた。それで1番に浮かんだ人が私の好きな人だって。』

「うん」

『私の頭に浮かんだのは剛典じゃなくて、亜嵐くんだった』

「え、」


そういうことか、この前翔平くんが言ってたのは

このあとAちゃんが俺に会いに行ったって

そう思ったんだきっと


『だからね、亜嵐くんに会う前に、きちんと剛典とのこの関係を終わらそうと思って家に帰ったの。

そのまま亜嵐くんに会いに行ったら、私は剛典と同じことしてることになるから。』


『だけどそう決めたタイミングで、剛典は私のところに帰ってきた。

こんなもの貰っちゃ、別れようなんて言えなくて』


『今までの私なら今のこの状況が嬉しくて仕方なかったと思う。

だけどね、

今は、違うの』


Aちゃんはずるい

ずるいくらい

俺の心を持っていく


『私は、


亜嵐くんが好きなのっ･･･』


ポロッと涙を流してそう言うAちゃん


岩さんの彼女とかこの際どうでもよくて

目の前にいる大好きなAちゃんが

俺を好きだと言ってくれた

その事実が嬉しくて


『亜嵐く･･･ んっ』


何か言いかけたそのAちゃんの唇を

俺の唇が塞いだ

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