わからない。 ページ38
KH「……オレのこと……好きじゃないの…?」
いじけた子供みたいな顔。
「好きじゃない。」
KH「………」
「……(泣)」
KH「ほんとのこと言って…?」
「ほんとのことしか言ってない…。」
KH「オレの顔見て言って?」
「……(泣)」
KH「ヌナ。」
「キュヒョンなんか、好きじゃない…。」
ちゃんとハッキリ言えたのに。
馬鹿みたいに正直な涙腺は、わたしの許しも得ないで崩壊する…。
KH「嘘だ…」
「嘘じゃないっ!!(泣)好きじゃな
また…抱き締められた…。
「ぃゃっ!ほんっとにぃやっ!!(泣)」
キュヒョンが少しバランスを崩すくらい、強く押し返した。
「お願いだから!!お願いだから…(泣)もうやめて……(泣)全部なかったことにするから…
(泣)だからもう…やめて…(泣)」
その場でしゃがみ込んで泣くわたし…。
KH「ヌナ……」
キュヒョンがわたしを立ち上がらせる。
そしてまたベンチに座るわたし…。
目の前にしゃがみ込んでキュヒョンが話す…。
KH「オレは…ヌナと初めて会ったあの日から…ヌナが好き……。」
涙でぐしゃぐしゃのわたしの顔を、袖で拭うキュヒョン。
「ゃめて(泣)」
KH「でも…いっぱい待たせて…辛い思いばっかりさせて……ごめん……」
「……(泣)」
KH「でも……ヌナが好き…」
「……(泣)」
KH「愛してる………」
「……っ(泣)」
正直…自分の感情と、キュヒョンが話してることの折り合いが上手くつけられない…。
まだまだ肌寒い夜…。
涙でぼやぼやの視界に映るのは、今にも泣き出しそうなキュヒョンと、
吹いた風にひらひら舞う桜…。
横のバッグの中でケータイが鳴ってる…。
きっと、彼だ…。
鼻をすすって、呼吸を整えて電話に出た。
目の前で不思議そうにわたしを見るキュヒョン。
「もしもし。ごめん。」
彼「どこ!?(汗)大丈夫か!?(汗)」
「ん。大丈夫。今戻る。うん。」
電話を切って、キュヒョンと視線を合わせる。
何か言いたそうな、聞きたそうな顔…。
「ごめん…。帰る。」
立ち上がったら、キュヒョンも立ち上がった。
キュヒョンにくるりと背を向ける。
KH「ヌナ」
キュヒョンが手を掴んだ。
「わかんない…。なんか…。どうしたらいいのか…どうしたいのか…わかんない…。」
KH「ヌナは…オレのことが…オレのことしか好きじゃ…ないよ…」
自分に言い聞かせてるみたい…。
キュヒョンも少し苦しめばいい…。
不安気に握られてる手をそっと放してわたしはキュヒョンに背中を向けた。
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梨子(プロフ) - りかさん» 初めまして( ´ ▽ ` )ノこんばんはー( ´ ▽ ` )ノあはははは笑。初めてのご指摘ですwなんてゆーか…←コレですよね?笑。これが梨子だと思ってご理解いただけるとうれしいです…笑。 (2013年5月30日 1時) (レス) id: 4a1fc78291 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます(^ ^)次回作も楽しみです! (2013年4月11日 21時) (レス) id: b33f9fd7e7 (このIDを非表示/違反報告)
momoka*(プロフ) - すっごいおもしろかったです** 次回も楽しみにしてまーす。 ~ (2013年4月11日 18時) (レス) id: 54ce496d32 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - 梨子さん、お疲れ様でした&ありがとうございました!もぉ~ギュったら。。。でもどんなギュでも結局ギュが大好きな『私』。そして梨子さんのお話が大好き!次回作は誰かな、楽しみに待ってます♪ (2013年4月11日 18時) (レス) id: 7f666a764f (このIDを非表示/違反報告)
sasha(プロフ) - いつも楽しく拝見してます〜( *´艸`)ミンくんペンだけど、梨子ちゃんのお話読んだら、ギュにぐらぐら(〃ω〃)次も楽しみにしています♪ (2013年4月11日 17時) (レス) id: 8f1df0361c (このIDを非表示/違反報告)
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