成りきりトリッパー戦闘狂は治らないってよ

目暮警部の雷 ページ18

シャンデリアの真ん中に立っていたのは

片方の腕から血を流しもう片方にはトランプを持つAと腰を抜かし顔に擦り傷を付けた呑口氏の姿があったのだ

近くにたまたま立っていた大学教授の俵教授のスーツはシャンデリアが落ちてきた時に破れた様子であった

直ぐ様、警察官の二人此方に近付き

目暮『皆さんお静かに！
警視庁の目暮です！！
その場から動かんで下さい！！』

プロ野球オーナーが口を開く

三瓶『あんたら通報されて来たにしては
やけに来るのが早いですなぁ…』

目暮『通報があったんですよ…
今夜ここで殺人があると…
誰かがコチラの呑口議員の命を…
狙っているとね！！』

また、会場がザワメキ始める

被害を確かめるべく高木刑事がAと呑口氏に近付き

高木『…！？お怪我は大丈夫ですか！？』

高木刑事は真っ先に血を流すボクに慌てて聞いてきたため

A『ボクは意外と見た目の割には平気だからコッチいる政治家の呑口議員を見て欲しい♠
シャンデリアが落ちてきた時に気付いて腕で払っていたから無事だと思うけど♦
この位置じゃ頭を打ってるかもしれないから♣』

高木『わかりました
呑口議員…肩を失礼しますよ…っと』

Aの言葉を聞き高木刑事は呑口氏に肩を貸し横になっても大丈夫そうな場所へと連れて行った

Aは血を洗い流すために化粧室に向かおうとした時…

ｶﾞｼｯ トランプを持っていた方の左手を掴まれた

目暮『キミは被害者なるのだが一応、話を聞かせて欲しい
不審な行動をする人物を見ませんでしたか？』

トランプを消し顎に手を当てて小首を傾げた後

A『夜目と反射神経のおかげで助かったけど♦う〜ん…シャンデリアに潰されないように必死だったからね♣関係無いかもしれないけど…
カメラのフラッシュとヒラヒラと舞う布…多分この会場にて配られるハンカチを見たけど♠…』

話を聞いた後、チラリとAの右腕を見ながら

目暮『ウ−ム…では他の方にも話を聞かせてもらうのでキミは一応外に出て治療を優先して下さい』

スカーフを取りだし右腕に乗せる瞬間にドッキリテクスチャーで腕の傷を隠し
スカーフを取ると傷が消える手品を見せる

目暮『…バッカモーン！
そんな事をしてる暇があるのなら、
今すぐに治療を受けて来なさい！！！』

…どうやら、血の臭いは消せないためバレた様だ

A『…実はボクのマジックショー見たさに子供達が来てるから出る訳には行かないんだよね♠
まだ居させて欲しいな♥』

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