成りきりトリッパーは親友の味方だってよ

哀ちゃんの推理 ページ27

A『ん？
それがどうかしたのかい？』

少しコチラを見つめ

灰原『そして、車には5人分の足跡が残っていた…
私は、あのジェイムズという人の他にもう1人乗車していたと思っている
そして、そのもう1人が何らかの方法で事故を引き起こして逃げた……
それは、A…貴方なんじゃないか、と思っているの…』

感心しながら、顎に手を当てて
ニヤリと笑みを浮かべ

A『ｸｸｸ…さあ、どうだろうね♠
ボクが事故を起こさせた…か、
どんな、トリックか気になるね♥
まあ、証拠が無くては何も始まらないけど♦』

哀ちゃんは、静かにポケットに手を入れ
1枚のトランプを見せる

灰原『事故現場に落ちていたのよ…
この♣の7がね…
このトランプは貴方がよくマジックに使用する銘柄のトランプよね？
今、手持ちのトランプを見せてちょうだい
♣の7がかけているはずよ…』

Aは静かにポケットに手を入れたあと
バンジーガムとドッキリテクスチャーを使い
後ろ2枚で並ぶジョーカーの絵柄の上からドッキリテクスチャー被せ♣の7に変えて

トランプの山を手にのせた後、
1番上のカードを取って♣の7を見せ

A『トランプは全部揃っているよ♠』

哀ちゃんは予想が外れた事に目を見開き

灰原『…私は探偵には向いていないのね
悪かったわ、疑って…』

ﾊﾟｯ トランプを消した様に見せてから

A『全然、気にしてないよ♥
で、そんな話を出したんだ…本当に聞きたいに何かがあるんだろう？』

少し哀ちゃんは顔をしかめた後、

灰原『血が焼けるような臭いと、
エンジンオイルの臭いがしたのよ…
その場合、あの事故現場に落ちていたトランプで貴方が大怪我をしたんじゃないかって思った、ただそれだけよ！』

ｽｯ そっと哀ちゃんを抱きしめれば、少し抵抗をする哀ちゃん

灰原『ちょっ！ちょっと！いきなり何よ！？』

壊れ物を扱うよう、優しく撫でながら

A『心配してくれるんだ♠
ボクを心配してくれる人なんていないと思っていたから嬉しいな♦』

抵抗をしていた哀ちゃんも抵抗を止めて抱き締め返してきて

灰原『…当たり前じゃない
これからも、守ってもらうつもりなんだから…』

ﾌｯ と笑みをこぼし

A『…了解♠守ってあげるよ♣』


そのまま、抱き合っていれば

コナン『おめぇら、何やってんだよ』


いつの間にか来ていた新一がジト目でコチラを見ていた

哀ちゃんは、恥ずかしくなったのか
Aを押し退け

灰原『え、江戸川くん！？』

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