Oversight (ページ34)

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「藤さん、今日キレイよなー。」

「分かる！俺も思った！」

「…」

「てかはっすんは小宮さんとランチ行かんでええの？」

「今日は藤先輩とやって。」

「まあマンションの隣の部屋って実質同棲してるみたいなもんやしな。」

「同棲するならもっと広い部屋がええな〜」

「…」

「あかんわ、睨まれてる。」

「丈くん〜笑顔やで〜」

2人して当てつけか。
って、いつもならそう思うんやろうけど。
今日は自分のことで気が気やない。

…期待してもええんよな？

いつもと違う店やし、
同じ職場やのに現地集合やし。
俺はいつも通りスーツやけど、気持ちは全然、いつも通りちゃう。

てかあんな格好してたら他の奴に見られるやろ。
俺の為やとしても何か複雑やし…あー、くそ。

「こりゃあかんわ。」

「まぁ丈くん本番に強いから大丈夫やと思うけどなぁ。」

「確かに。」

でも変に期待してちゃうかったら、しんどいしな。

結局ほとんど眠れんかったはずの脳みそはまだグルグル回転するし、考えれば考えるほど俺アイツのことめっちゃ好きなんやって…

「…ムリや。」

「壊れた。」

「俺が気合い入れしたろか？背中叩くとか！」

「っ、おい！お前、力入れすぎやろ！」

「じゃあ丈くん頑張ってな〜」

「俺らも行きましょか。」

…マジで、コイツら後輩なんよな。