夜空に映える (ページ7)

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佐久間「ほんっとごめん！」

結局その場で直すのは人の通行の邪魔だということになり、必死に頼み込んで荷物持ちとして彼女に同行を許してもらえた。

本当に申し訳ないが、これは佐久間さん最大のチャンスなのでは？

というかチャンス今日来すぎ？

運命ですか！？

「あの。」

佐久間「はい！」

「こっちです。」

テンションが上がって、いつの間にか目的地を通り過ぎていたらしい。

4階の西階段を右に曲がったところ。

他の教室とは違う感じがする。

ブレザーのポケットから鍵をだして、目黒さんがドアを開けた。

そこには壁にぎっしり詰まっている数々の本と、The・演劇部！って感じの小道具や衣装が置かれていた。

佐久間「すげぇー！」

「ここにお願いします。」

佐久間「あ、おっけ！」

指定された場所に荷物を置く。

目黒さんは、俺に「ありがとうございました。」と頭を下げた。

「ここからは私1人で出来ますので。」

佐久間「えっ！」

これは暗に「帰れ。」って言われてる？

黙々と作業をし始める目黒さんを見て、そう思った。

が、ここで諦めないのが俺、佐久間大介！

佐久間「今朝はごめんね、急にあんな…」

「いえ、お構いなく。」

佐久間「あの、それで、名前聞いてもいい？」

「…佐久間さん、お友達が待たれているのでは？」

佐久間「！」

彼女の口から出た俺の名前に、テンション爆上がり。

佐久間「名前覚えてくれたの！？」

「印象深かったので。」

佐久間「…にゃはは…」

そりゃあそうですよねぇ～。

でも、覚えててくれてたのはちょー嬉しい。

佐久間「改めて、俺佐久間大介！」

A「…目黒、Aです。」

やっと教えて貰えた名前は、想像よりもキラキラしていた。