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母「学校、楽しいの？」
A「え？」
母「いや、何だか前よりも明るくなったから…いやね、お母さん仕事ばっかりで、知らないの。」
A「いつも感謝してる。」
母「そう言ってくれるのはありがたいけど…せっかくだから、学校のこと教えて！」
そうなったらお母さんおかわりしなきゃ！と、よく分からない理由でカレーを足すお母さん。
ニコニコと笑いながら私を見つめるお母さんは、なんだか楽しそうだ。
母「好きな子は？いないの？」
A「好きな子？」
母「彼氏は？」
A「いないよ。私には縁ない。」
母「も〜Aちゃん可愛いんだから、1人や2人いてもいいのに！」
2人いたらまずい。
そんな人にはなりたくないな。
A「恋人は居ないけど、友達は出来たよ。」
母「あら！どんな子？」
何故か彼氏と言われて浮かんだ彼。
脳裏で笑うその姿に、自然とつられて口角が上がった。
A「優しくて、繊細で、元気な人。」
母「素敵じゃない！」
A「…私に、友達になりたいって、言ってくれた人。」
そうか、あれからもう2ヶ月くらい経つのか。
学校で過ごす時間があっという間に感じる。
母「大切なのね。」
A「…うん。すごく大切。」
母「うふふ、今度連れてきてね？」
A「きっと佐久間くんも会いたがるよ。」
母「あら嬉しい！……ん？？佐久間 “ くん ”？？」
A「(…あ、でも。)」
もうすぐ、夏休みだ。
彼らと、彼と会えない日々の過ごし方を私は忘れた。
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作者名：桜海 | 作成日時：2020年7月5日 0時
