夜空に映える (ページ16)

今日:22 hit、昨日:2 hit、合計:46,627 hit

１６ページ16

佐久間「ひかるぅ。」

岩本「なんだよ。」

佐久間「なんでもなーい。」

岩本「は？」

Aちゃんとご飯を食べるようになってから気づいたことがあった。

1つ、魚より肉が好き。

2つ、ネギが少し苦手。

そして最後。

佐久間「(食べること自体が好きなんだよなぁ。)」

弁当を食べ終えたAちゃんは、表情の変化が少ないながらに、満足気な顔をしている。

だから、今日のちょっと物足りなさそうなAちゃんを見て、佐久間さんわかっちゃったんだなー。

それが的中したことが嬉しくて、俺は部活中もずっとご機嫌だった。

岩本「いい事あったの？」

佐久間「ちょっとね！」

岩本「へー。浮かれて怪我とかやめろよ。」

佐久間「はーい。」

全く、何故こうも俺の後輩はしっかりものが多いんだろうか。

佐久間「(あ、阿部ちゃんだ！)」

練習場所から見える下の階のホール。

そこには中学から仲のいい阿部ちゃんがいた。

そうそう、阿部ちゃんもしっかり者の後輩の中に入る1人で＿＿＿＿＿＿

阿部「あ、A先輩！」

佐久間「なっ…」

なにぃぃぃぃぃぃぃぃい！？

待って、聞いてない！！

目黒の次は阿部ちゃん！？

岩本「？佐久間？」

佐久間「…」

岩本「下になにか、」

佐久間「ごめん、ちょっと抜けるわ！！」

岩本「は？ちょ、おい！」

阿部ちゃんの走っていった先にはAちゃんの姿が。

Aちゃん、君ちょーっと無防備すぎやしませんか！？