１３ ページ13
ガチャ、と扉が開く音がした。
A「？」
気になって後ろを見ると、そこには今朝も見た顔が立っていた。
彼は私を見た瞬間嬉しそうに顔を綻ばせ、周りの3人を見た瞬間眉をひそめる。
我が弟ながら表情が豊かで、とても血が繋がっているとは思えない。
佐久間「あれ、目黒じゃん！」
A「蓮。」
佐久間「えっ。」
目黒「ねぇ、Aちゃん、弁当忘れた。」
家では姉ちゃんと呼ぶのになぜ学校では名前呼びなのか。
以前聞いた時は虫除けだと言っていたけど、私には理解できなかった。
それよりも、弁当忘れた？
せっかく毎朝作ってあげてるのに。
ぐでーっと私に乗りかかる蓮の頭を軽く叩いた。
佐久間「！？」
目黒「いたっ。」
A「自業自得。」
目黒「俺Aちゃんの卵焼き食べないと生きていけない。」
あー、と口を大きく開けて待つ姿は、小鳥の餌やりそのもの。
こうなった蓮は頑固なことを知っている。
仕方なくその口に残り2つの卵焼きを放り込めば、満足気な顔をして体重をかけるのをやめてくれた。
佐久間「！？…！！？？」
目黒「やっぱAちゃんの卵焼き最高。」
A「はいはい。」
目黒「今日一緒に帰ろ？」
A「今日バイト。」
目黒「じゃあ迎えに行く。」
A「大丈夫。」
目黒「だーめ。俺心配なの。」
佐久間「ちょ、ちょちょちょ、ちょっと待って！！」
粘り強い蓮を止めたのは、佐久間くんだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 119人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜海 | 作成日時：2020年7月5日 0時
