【HQ!!】陽キャとイケメンが嫌いな高校生【男主】

38話 ページ39

放課後。

影山に手首を握られ連行される。



『…そういえば、3年はもう引退？』

影山｢引退しねぇ…って清水先輩が言ってた。｣

『…そう…』



受験生なのに…余裕あるのかな…

そう思いながら影山に連れられ、体育館へ向かう。

ちゃんとジャージに着替えて。



『…何で今日体育なんてあったんだ…』

影山｢早く行くぞ。｣

『いやっ、待っ、心の準備があああ！！！』



影山に引き摺られ体育館に。



田中｢おー、影山今日は遅かっ…って黒崎！？｣

『ヒッ…！？』

田中｢何だ見学か！？｣

西谷｢ついにバレー部入るのか！？｣

日向｢ホントか黒崎！？｣



陽キャ…



『やっぱむりッ…』



そう言って俺は倒れた。



日向｢黒崎ー！！？｣

『何も言ってないのに勝手に話が進んでく…怖い陽キャ…泣きそう…』

田中｢マジで涙目じゃん。悪かったって。｣

『うわあああ優しくしないで怖い！！！』

田中｢面倒臭いなお前。｣



勢いよく体育館の隅へ逃げる。

死ななかった俺を誰か褒め称えてくれても良いと思う。

帰りたい！！！

早く帰ってアニメ見て漫画読んで婆ちゃんのご飯食べたい！！！



｢やばいやばい早く！｣

『ひえッ！？』



すごい勢いで体育館に誰かが入ってきてめちゃくちゃビビり散らかす。



菅原｢行くぞ、春高。｣



なんだ先輩達か…



｢｢おっしゃああぁ！！｣｣

『ッ………』



やっぱり陽キャ怖い！！バレー部怖い！！

隅で縮こまって丸まっていると肩を叩かれる。



『ごめんなさい死にます！！！』

清水｢A…？え、死なないで？｣



振り返ると肩を叩いたのは潔子だった。



『来るの遅い…』

清水｢ごめん…でもいや何でここに？｣

『影山に、無理矢理。』

清水｢影山…｣

影山｢違っ…くは無いですけど…でもっ、黒崎が、真剣に考えるって言って…！｣

『考えるつったけど入るなんで一言も言ってませんが！！？』

菅原｢元気だなー。｣

澤村｢とりあえず黒崎は見学な。｣

『帰りたい…』



考えるなんて言わなきゃ良かった。

やっぱり絶対入部しない。

誰がバレー部なんかに…



【婆｢そうかい…！そうかい…！！｣】



…バレー部なんか……



『…ごめん、半分、嘘、ついた。』

清水｢？｣

『…影山に無理矢理、は半分事実だけど…半分はちゃんと、自分の意思で、来た…から……婆ちゃん、喜んでたから…その…』



そう言うと潔子は優しく笑って俺の頭を撫でた。

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