【HQ!!】陽キャとイケメンが嫌いな高校生【男主】

33話 ページ34

6月2日。

今日はバレーのインターハイ予選だ。

影山に来いと言わ(脅さ)れたので、仕方なく来ている。

…やっぱり、嫌いだ。

体育館のこの感じ。

音が、響き渡る感じ。

体育館の独特なニオイ。

嫌いだけど、嫌いじゃない。



影山｢……！！｣



…あ、こっち気づいた。



日向｢？あっ、黒崎だ！！！｣



陽キャは声がデカいんだよ！！！

俺は思わずしゃがんで体を隠す。

…やっぱり、帰ろうかな…

一応来たし帰っていいよな？

恐る恐る顔を出すと影山がこちらを睨んでいた。

まるで、｢途中で帰ったら許さねぇ｣と言っているようだった。

最悪…



日向｢らっきょヘッド！！！｣



お前他校にも知り合いいるの？ヤバ…

てからっきょヘッドってどんなあだ名……

ってマジでらっきょヘッドじゃん…



『…帰りたい…』

及川｢大丈夫ですか？体調でも悪いんじゃ…｣



そんな声に顔を見上げるとそこには今まで見てきた中で多分1番イケメンな顔がそこにあった。



『……ヒュッ…！！』

及川｢えっ！？だっ、どっ、岩ちゃん！！｣

岩泉｢おいおい大丈夫かよ顔真っ青だぞ！｣

影山｢及川さん！！岩泉さん！！ソイツ放っといて大丈夫です！！｣

澤村｢一刻も早く離れてあげてください！！！｣

日向｢死ぬな黒崎ィィィ！！！｣

及川｢…どういうこと？｣



うるせぇよアイツら…

でも本当に一刻も早く離れて…

このままじゃ俺死ぬ…

精神的に死ぬ…

だが、俺の体調を気にしてイケメンが俺を担いで隣に座らせる。



及川｢待って軽！？ちゃんと食べてる！？｣



そんなこと言われたが最近どっかの誰かさんのせいで前より食欲は減ったよね。

でも俺はイケメンと話せず、黙り続けた。



及川｢烏野の子？バレー部じゃないの？｣



何で話しかけてくるかな…

答えなきゃダメか…？



『……烏野…1年……バレー部では……ないです…』

及川｢(すごい俺の方と真逆向いてる。)｣

国見｢…金田一。もしかして……｣

金田一｢…確か、霧川中の……｣



待って逃げたい嫌だ帰りたい。



金田一｢…違くね？雰囲気全然似てねぇ…｣



ナイスらっきょヘッド！！！

俺は霧川中の奴じゃない！！！(違う)

結局俺はここから逃げられず、その場で試合を見た。

烏野対常波は烏野の勝利。

…帰っていい？

確かに日向と影山の速攻とかすげぇとは思うけどさ……

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