囚人番号NO.52 ページ5
Aが戻り、落ち着きに包まれている今日の南波刑務所。
もうそろそろ起床という時間帯。
放送室には怪しい人影が…
『Hey!Hey!Hey!Hey!Hey!FOOOOO!Yeaaaaaaaaaaaaah!皆元気かなぁ!?帰ってきたぜ!そう私Aがな!いっやー、迷惑かけたねぇ。ごめんごめん。てへっ♡またよろしくな!じゃあ朝のAちゃん復活のアサウンスでした!』
プチッ
ガラッ
「「「うるせぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」
『うぉぉ!?なんだよビックリするなー、もー』
朝礼が終わると、研究室に猿達が駆け込んできた。
猿「てめぇ朝っぱらから騒がしいわ!!!」
一「まだ仕事前だぞゴラァ!」
鶴「Aちゃんのせいで俺ちゃんが怒られたんだよ!?放送室使わせるなって!」
雉「囚人達が質問をしまくるから大変だったのよ!?」
犬「歩けばお前のことについて聞かれたぞ…」
口々にAに文句を言う。
『……………
てへぺろ☆』
「「「ふざけろぉぉぉぉぉ!!!」」」
『というかこんなに集まったんならちょうどいいな。ハジメ、百ちゃん呼んできてくんない?』
一「なんでだよ」
『私の昔話をしようと思ってね』
猿「いいのか…?」
雉「そうよ、別に無理しなくていいわよ?」
『いーの、いーの。ぜぇんぶ話すわ。
皆にならいいかと思ってさ』
そう言って柔らかく微笑んだ。
一「はぁー…わーったよ、呼んでくりゃいいんだろ」
『ハジメが素直…!?』
鶴「明日雨だぜきっと!」
猿「俺寒気した…」
一「呼んでこねぇぞ!?」
『さーせん』
『さてさて、みんな来たかね?』
医務室の一角、ソファの周りに猿、犬、一、雉、鶴、猪、百、翁、飾が集まっていた。
『えーっとどこから話そうか…ってこのクッキーうまっ!おかわりおかわり!』
猿「早く話せ!?」
『うぃーす…。じゃあ最初からいくかな。
私はね、生まれてまもない時に森に捨てられてたんだよ。』
Aの口から飛び出す衝撃的な言葉。
雰囲気は一気に真面目なものへと変わる。
『そんな私を拾ってくれたのがその森に住んでた狼たち。それから数年間、彼らと一緒に過ごしたのさ。完全に自分のことを狼だと思ってたね。麓の人里では私のことが人狼として噂になってたっぽいけど。
狼達は私の家族だったんだ。』
ふ、と遠い故郷に思いを馳せるかのようにAの目が動いた。
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みんなしゅき - 最高。もう天に召されたい。 (2020年3月27日 20時) (レス) id: 6945b1170b (このIDを非表示/違反報告)
愛と夢と貴方(プロフ) - きゃー!猿門が!猿門が!チューした!うへうへ状態ですw (2019年8月26日 23時) (レス) id: f5caf53ecd (このIDを非表示/違反報告)
声(プロフ) - 愛と夢と貴方-あー、ありがとうございます!間違ってました。たいへん助かりました! (2019年8月16日 1時) (レス) id: fff907d5b1 (このIDを非表示/違反報告)
愛と夢と貴方(プロフ) - 多分…多分何ですけど…「ちなみに先程の会話は最後のダンボールを名前が豪速球で猿門にパスした時のものである。」のところの、名前は、(名前)ではないでしょうか?間違ってたら本当にすいません! (2019年8月16日 1時) (レス) id: f5caf53ecd (このIDを非表示/違反報告)
声(プロフ) - りんご飴-わー、嬉しいこと限りなしです!更新頑張りますね! (2019年7月28日 21時) (レス) id: fff907d5b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:人間拡声器 | 作成日時:2019年6月9日 1時