Secret (ページ28)

今日:11 hit、昨日:4 hit、合計:29,472 hit

. ページ28

.

「んっ、」

「え、？なに、ここ、」

「、あれ、」

たしかわたし、さつきと買い物に来て、

さつきのこと待ってたんだ、よね？

「あ、起きた。」

「、は、だれ」

起きたばかりのわたしに、地下みたいな窓がひとつもない部屋。

明かりがついていて、扉のそばに立っている人。

さっきまで眩しくて狭くなっていた視界がひらけ、その人の顔を見るなり、

「、思い出した、」

そうだ、さつきのこと待ってたとき、肩を叩かれ、振り返ったときに布で口をおさえられて、、

「あ、健太。起きたよ」

「あぁ、ありがとう」

健太。と呼ばれる男の人がわたしの前までくる。

そして、一枚の写真をつきだし、

「、こいつのこと、知ってるよね？」

「、、、」

「ちっ、」

そいつは、わたしが黙っていると舌打ちをした。

わたしが黙っていた理由は、その写真には、陸さんが写っていたから。

あそこに居候させてもらってるし、わたしたちにもすごくよくしてくれる。

そいつらがなんの目的であれ、眠らせて拐うのだから、なにか嫌な予感がする。

だから、

「、、知りません」

と答えた。

.