Merry Xmas【青山陸】 ページ46
陸「じゃぁ…行ってくるね？」
「うん、いってらっしゃい。」
陸「…やっぱり寂しいよぉー！！泣」
「はよ行けぇー！！怒」
と、お顔をスリスリしてくる大型犬みたいな私の彼氏
こと、りっくん。
もうこのやりとり、かれこれ三回目なわけで…。
最後のキックオフミーティングで、今日の夜から福岡
に前日入りするため、残念ながら今年のクリスマスは
離れ離れ。
って言っても、２５日のクリスマスの夜には帰ってく
るし、結局なんだかんだ言ってもまたうちに来ること
は目に見えているからか、私は意外と冷静だ。
だけど、りっくんは大きな体をしてるわりにナイーヴ
というか、なんというか…。
陸「Aはクリスマスに俺に会えなくて寂しくない
の？！」
「いや、寂しくないって言ったら嘘になるけど、それ
言ったらもっと寂しくなるから言わない。」
「寂しい」と、口に出してしまえばなんだかその言葉
がもっと寂しさを煽るような気がして言いたくないの
が本音。
陸「A…。」
「だから、福岡でたくさんのファンの人たちを喜ばせ
て、りっくんが笑顔で帰って来てくれれば、あぁ寂し
いの我慢して良かったなって思えるから。」
だから早く行って！と、大きな背中を玄関から押し出
して、そそくさとドアを閉めようとするば、慌てて片
手でそのドアを掴む彼。
陸「Aっ…、お土産たくさん買ってくるから！」
「はいはい、楽しみにしてるね。」
急にお土産で釣ろうとするその不器用さに苦笑いしな
がらもドアを閉めれば、
陸「好きっ！大好きっ！愛してるっ！」
と、閉め切るまでのごくわずかな時間と隙間に目一杯
の愛の言葉が飛んできて、思わず顔が熱くなった。
「まったくもう…。」
その後、無事に福岡での最後のキックオフミーティン
グを終えて帰路についていると、りっくんから連絡が
あったのはクリスマスの夕飯時をとっくに過ぎた頃だ
った。
家のソファにうなだれながら、そのメールを眺めてふ
と思いつく。
…たまには、行ってあげるか。
重い腰を上げて…と言いたいところだけど、最寄駅へ
と向かう足取りはなんだか軽く、結局自分もりっくん
に会えることが嬉しくて仕方ないなんだなと、実感し
た。
Merry Xmas【青山陸２】→←Merry Xmas【吉野北人４】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 591人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪 - こんばんは(*^^*) かなりお久しぶりです(笑) 夜遅くにすみません｡｡｡ 物語読んでいて気が付いたのですが...。 ・ページ3のここの部分 俺は思わず、飲もうとしたペットボトルを吹き出し そうになる。 (2021年5月13日 1時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 美紀さん» こちらにもコメントありがとうございます！ランペのみなさん、最高ですよね！ (2020年1月6日 0時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ランぺ大好きです最高です (2020年1月5日 11時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 雪さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年1月5日 1時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくはそう思った瞬間、ではないんでしょうか？ (2020年1月5日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みそじ
| 作成日時：2019年8月6日 8時
