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「えっ…だって、私にはもう気持ちが
ないんじゃないの…？」
壱「誰がそんなこと言ったんだよ。」
ふっと笑って言う壱馬くん。
「誰も言ってないけど…、でもだって再会できた時
も全然私のこと見てくれなかったじゃん！」
するとバツが悪そうに、
壱「あれはっ…その…サラさんとのやつを見られ
て、合わす顔がなかったっていうか…、」
「サラさんとのやつ」…二人がキスをしていたこと
だ…。
「合わす顔がなかったって…キスしてるくらいなん
だから、私のことはもうどうでもいいんじゃない
の？」
私はもうこの際、核心をついて聞いてみる。
壱「どうでもよくねぇよ！あれも…ドアを開けた瞬
間、サラさんにいきなり…、」
「もういいよ…それ以上は聞きたくない…。」
思い出したくもない光景がまた、フラッシュバック
する。
壱「ごめん…誤解なんだ…。だから、俺はAを失
いたくない…。」
こんなに弱々しい彼は、初めて見たかもしれない。
そして私は近くまで歩み寄って来た彼に、抱きしめ
られた。
「…なら…それなら…、私のお願いも聞いてほし
い。」
壱馬くんのことは、もちろん好き。
だけど、今回はたくさん辛い思いをした。
もう誰のせいだとか言うつもりもないし、当てつけ
でもないけど、この世界に来て誰かと取り引きをす
ることを嫌でも学んだ私は、自分で言うのもなんだ
が、我ながらずる賢いと思う。
壱「なに、お願いって？」
抱きしめたまま、私の首に顔を埋めて言う壱馬くん。
私は少し息を吸ってから、
「GIGGY BOYSの保釈金を払うために、協力してほ
しいの。」
すると私をバッと離し、いつもより少しだけ大きく
なった目で見つめてくる。
壱「なんで…なんでそこまで、アイツらに構うんだ
よ…？」
そう言う彼は、自惚れかもしれないけどどこか、寂
しそうだった。
「私が二度目の異次元移動をした時、Yukiくんがた
くさん助けてくれたの。きっと…それがなかった
ら、今頃壱馬くんとは再会できてなかったと思
う…。それなのに、私のせいで色々なことに巻き込
んじゃって…今度は私が助けなきゃ…。」
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みそじ(プロフ) - renさん» コメント&お褒めのお言葉ありがとうございます！！ (2021年3月13日 18時) (
レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
ren(プロフ) - とても面白かったで！最高でした！ (2021年3月9日 14時) (レス) id: f6cfc9cab2 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ゆいなっとうさん» コメントありがとうございます！ここだけの話し、作成中は何度もMVを見直しました(^^;)笑 これからも暇つぶしに覗きに来てやってください(^^) (2020年4月6日 2時) (レス) id: c7b35b47f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいなっとう(プロフ) - 読んでいる最中に、白いスポーツカーとか、白い衣装と黒いスーツの衣装の場面が出て きて、これはもしやｍｖのあのシーン…？とニヤニヤ思い出しながら読んでました。最後のみんながあれ？ってなるところとても好きです！ (2020年4月6日 1時) (レス) id: 93ffbdc4e8 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - nagiさん» コメントありがとうございます！また読み返して頂けて作者としてすごく嬉しいです（ ; ; ）更にお褒めのお言葉ばかりで恐縮です。笑 似たり寄ったりなものばかりですが、ぜひ時間潰しにでも読んでください(^^) (2019年12月22日 12時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年7月22日 22時
